LINEのメッセージの種類〜LINE公式アカウント運用者が知っておきたい機能をすべて紹介!

LINE公式アカウントの定番施策といえるのがメッセージ配信です。
一言で”メッセージ”といっても、LINE公式アカウントの基本機能としてのメッセージ、応答メッセージ、チャット、Messaging APIを活用したメッセージまで様々です。

他にも、友だち以外のユーザーにも電話番号でマッチングして配信する「LINE通知メッセージ」もあります。

本記事では、LINE公式アカウント運用者が知っておきたいLINEのメッセージの種類を、活用シーン・活用事例を交えてご紹介したいと思います。

LINE公式アカウントのメッセージ配信

LINEチャットなど一部のメッセージは無料で配信できる

各メッセージ機能をご紹介する前に、LINE公式アカウントの料金や、メッセージ配信にかかる費用についておさらいしておきたいと思います。

LINEの公式アカウントの費用はプランごとに決まっており、それぞれ無料メッセージ通数が定められています。

(画像引用:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/plan/

実は、配信するメッセージのすべてが課金の対象となるわけではありません。
LINEチャットや応答メッセージなどは課金対象外として無料で活用できるので、うまく活用していくのもおすすめです。

課金対象としてカウントされるメッセージ

  • メッセージ配信(絞り込み配信,ステップ配信含む)
  • Messaging APIの「Push API」「Multicast API」「Broadcast API」「Narrowcast API」

課金対象としてカウントされないメッセージ

  • LINEチャットの送受信
  • 応答メッセージ
  • AI応答メッセージ
  • あいさつメッセージ
  • Messaging APIの「Reply API」

別途価格プランが用意されているメッセージ

  • LINE通知メッセージ

1回の配信で同時に3つの吹き出しまでのメッセージ配信が可能

LINE公式アカウントではテキストの他にスタンプ・動画・写真・ボイスメッセージなど1回の配信で同時に3つの吹き出しまでのメッセージを送信できます。

例えば、テキスト+リッチメッセージ+スタンプの3吹き出しを1回のメッセージで送信できます。

1回の配信で同時に3つの吹き出しまでのメッセージ配信が可能
(画像引用:https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/insight_message/

LINE Official Account Managerで送信できるメッセージ機能

この章では、LINE Official Account Manager(LINE公式アカウントの管理画面)で送信できるメッセージ機能を紹介します。

3つのメッセージタイプ

(画像引用:LINE Business Guide 2023年10月-2024年3月期 P23

リッチメッセージ

画像やテキストを1枚の画像にして配信できるメッセージです。
その名の通り、メッセージより視覚的にわかりやすく、多くの情報を伝えることができます。

リッチメッセージ

また、通常のメッセージ配信で画像を添付した場合はタップしても画像が拡大表示されるだけですが、リッチメッセージは画像にリンクやクーポンのアクションを設定可能です。キャンペーンページや商品ページなどへの誘導効果が期待できます。

リッチメッセージ作成ではテンプレートが用意されており、最大6分割までのエリア設定が可能です。分割されたエリアに対してそれぞれリンクやクーポンのアクションを一つずつ設定できます。

リッチメッセージのテンプレート

参考:リッチメッセージの活用方法|特長や運用のコツ、クリエイティブを解説|LINE for Business

リッチビデオメッセージ

自動再生される動画を配信できるメッセージ形式です。

縦型・横型・正方形のフォーマットに対応しており、動画視聴完了後に「詳細はこちら」「インストールする」「購入する」「予約する」「応募する」「申し込む」「参加する」「お問い合わせはこちら」「資料請求はこちら」などのアクションボタンを表示させ、外部サイトに誘導することができます。

参考:リッチビデオメッセージ|LINE for Business

カードタイプメッセージ

複数のコンテンツをカルーセル形式でまとめて送信できるメッセージ形式です。
ユーザーが左右にスワイプすることでカードを切り替えて表示できます。

LINE カードタイプメッセージ

カードタイプメッセージには4つのカードタイプ(プロダクト・ロケーション・パーソン・イメージ)が用意されていて、用途にあわせて使い分けることが可能です。

LINEカードタイプメッセージ

参考:表現の幅が広がる!「カードタイプメッセージ」の活用例|LINE for Business

LINEチャット

LINEチャットとは、LINE公式アカウントの友だちからのメッセージに対し、個別で返信できる機能です。

LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーからの問い合わせメッセージ送信を起点にチャットを開始します。

以前はLINE Official Accout Managerの応答設定は、Bot(自動応答)かチャット(手動応答)のいずれかを選択する仕様だったため、例えば、Botを選択した場合、あいさつメッセージ・応答メッセージ・AI応答メッセージ・Webhook(ウェブフック)受信を利用する場合、手動応答のLINEチャットは利用できませんでした。

現在は、チャット(手動応答)、あいさつメッセージ(自動応答)、Webhookのオンオフがそれぞれ可能になります。

つまり、これまでWebhookを利用する外部ツールやMAと、LINE公式アカウントのLINEチャット(手動応答)との併用が可能になっています。

自動応答メッセージ(応答メッセージ・AI応答メッセージ)

自動応答メッセージは、ユーザーからLINE公式アカウントに送られたメッセージに対して自動で応答するメッセージです。

あらかじめキーワードを設定しておくことで、キーワードと完全一致するメッセージを受信したときにのみ自動で返信します。

前述のLINEチャットと組み合わせることで、営業時間外や接客中などLINEチャットですぐに対応できない時に、応答メッセージで一時返信を行うこともできます。

LINEチャット応答時間外

応答メッセージとリッチメニューを組み合わせ擬似的なチャットボットを実現することもできます。
例えば、リッチメニューをタップするとカードタイプメッセージを表示し、手順や操作方法を伝える用途で利用したり、選択肢で導線を分岐させることにより、LINEのトーク上で絞り込み検索のような仕組みを実現することもできます。

Francfranc様:リッチメニューのアクションと自動応答メッセージの組み合わせ
Francfranc様:リッチメニューのアクションと自動応答メッセージの組み合わせ

尚、簡単な質問を受信したときにLINE側で質問のカテゴリーを自動で判別し、その質問に対応するメッセージで返信するAI応答メッセージは、2023年11月29日にて機能提供終了の予定です。

あいさつメッセージ

あいさつメッセージは、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加、もしくはブロックを解除した際に自動的に送られる1通目のメッセージです。

通常のメッセージが1通のメッセージで3吹き出しまで送信できるのに対し、あいさつメッセージは5吹き出しまで送ることが可能です。

  • テキスト + 画像
  • リッチメッセージ + カードタイプメッセージ
  • テキスト + カードタイプメッセージ + クーポン

など、様々な組み合わせで、5吹き出しまで送ることが可能

LINE あいさつメッセージ

ステップ配信

LINE公式アカウントのステップ配信は、友だち追加を起点に「n日目におすすめ商品の案内、m日目にはクーポンのおしらせ」等、あらかじめ用意しておいた内容・タイミングで段階的に配信するメッセージです。

LINEステップ配信では、シナリオと呼ばれる条件を設定した配信設計を行うことでフォローアップメッセージを自動で配信できるメリットがあります。

LINEステップ配信
(画像引用:https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/step-message/

設定する際は、ステップ配信が開始されるきっかけ(開始条件)、次のステップが実行されるまでの日数(待ち時間)、配信するメッセージの内容、属性やオーディエンスで分岐する条件(条件分岐)などを設定します。

LINEステップ配信

テンプレートを利用してステップ配信の設定をすることもできます。

LINEステップ配信 テンプレート

応用編になりますが、LINE Official Account Manager (以下OAM) で提供されているステップ配信とLINE Tagを使って、簡単なかご落ち配信を行うこともできます。

具体的には、LINEメッセージからカートページにはアクセスしたが、サンクスページにはアクセスしていないユーザーにカゴ落ちメッセージを送信する仕組みで実現しています。

友だち以外にも送信できるLINE通知メッセージ

LINE公式アカウントのメッセージは、友だち追加されているユーザーにのみメッセージを配信できますが、LINE通知メッセージは、友だちとしてLINE公式アカウントに追加されていないユーザーに対しても届けることができるメッセージです。

佐川急便や日本郵便など導入企業も増えており、LINE通知メッセージを実際に受け取った経験のある方も多いのではないでしょうか?

LINE通知メッセージ

「購入完了」「発送完了」「リマインド通知」などの重要な通知をLINE公式アカウントから配信できるので、ユーザーの利便性や満足度向上につながります。

例えば、佐川急便では、通知メッセージを活用してお荷物お届け予定のお知らせを通知しています。

他にも、ECでは購入完了通知、配送通知でお客様の利便性向上やお荷物の受け取り忘れ防止に、旅行をはじめとした予約サイトでは、予約時の通知とリマインド通知などで意図しないキャンセルによる機会損失の回避などに活用されています。

また、通知メッセージの配信費用は1.1円〜と通常のLINE配信と比較して低コストで配信できる点も嬉しい点です。(※ソーシャルPLUSの通知メッセージ導入プラン利用時

尚、通知メッセージ活用には様々な条件があります。

【LINE通知メッセージの利用条件】

  • LINEの認定パートナー経由での申請・UX審査が必要
  • 「LINE通知メッセージUXガイドライン」に記載されている「メッセージの内容」のみ利用可能
  • 広告・販促目的のメッセージは利用不可

LINE公式アカウントでできるセグメント配信

友だち全員に配信するのではなく、メッセージをだし分けたい時に活用するのがセグメント配信です。

セグメント配信を行うには、LINE公式アカウントの標準機能を利用する方法と、Messaging APIを利用する方法とがあります。

LINE公式アカウントの標準機能「絞り込み配信」

LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)から、LINE上のデータ「オーディエンス」「過去の配信」「属性」を利用してセグメント配信が可能です。

特別な開発やツールの導入が不要で手軽にセグメント配信を行えるのがメリットですが、LINE上のデータを活用したセグメントに配信に限られるというデメリットもあります。

LINE公式アカウントの標準機能「絞り込み配信」例

  • LINEのみなし属性(年齢・性別・地域等)を利用して30代女性に配信
  • 過去に配信したLINEのメッセージを開封した人に配信
  • 過去に配信したLINEのメッセージのリンクをクリックした人に配信
  • 特定の経路で友だち追加した人に配信

Messaging API を活用した高度なセグメント配信

Messaging APIとは、LINE公式アカウントを通じてユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するAPI(Application Programming Interface)です。

Messaging APIを活用したメッセージ配信では、LINE公式アカウントの管理画面を介さずに、ユーザーを特定したメッセージの送受信(One to Oneメッセージ)が可能で、かつLINEのトーク上で取得したデータや企業の保有するデータを活用することで、パーソナライズされたコミュニケーションを行うことができます

また、Messaging APIには、複数の要素を組み合わせてHTMLに近い感覚でレイアウトを自由にカスタマイズできるFlex MessageやLINEアプリのトークルーム内で動作するウェブアプリの実装を可能にするLINE Front-end Framework(LIFF)など、様々な機能が提供されており、基本機能だけでは実現できない、より柔軟かつリッチかつ操作性の高いコンテンツの提供が可能となります。

例えば、ID連携を活用したセグメント配信やLINE配信ツールはMessaging APIを利用してメッセージを配信しています。

ID連携を活用したセグメント配信例

  • 会員限定のクローズドセールの案内を配信
  • 初回購入者限定のクーポンメッセージを配信
  • 再入荷通知
  • カゴ落ち配信(商品をカートに入れたまま離脱したユーザーへリマインド配信)
  • ポイント失効通知
  • 過去の閲覧/購入情報・商品情報に基づいたレコメンド配信
  • トライアル商品を購入した人にステップ配信
  • 自社サービスのロイヤル顧客向けに先行販売の案内を配信

さいごに

LINE公式アカウントで利用できるメッセージは、LINE公式アカウントの基本機能として提供されているメッセージからAPIを活用したメッセージ配信まで様々です。

それぞれの特徴を理解し、目的や用途にあわせて活用していきましょう。

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