LINE公式アカウント運用者が知っておきたいLINEのメッセージの種類(機能編)

LINE公式アカウントの定番施策といえるメッセージ配信。しかし、一言で”メッセージ”といっても、LINE公式アカウントの基本機能としてのメッセージからMessaging APIの活用やオプション機能まで様々です。

本記事では、LINE公式アカウント運用者が知っておきたいLINEのメッセージの種類を、活用シーン・活用事例を交えてご紹介したいと思います。

LINE公式アカウントの基本メッセージ機能

まずはLINE Official Account Manager(管理画面)から送れるメッセージ機能のご紹介です。

LINE公式アカウントを友だち追加してくれたユーザーに対して、メッセージを送信することができます。メッセージを送信すると、プッシュ通知でユーザーに通知されるため、高い開封率が期待できます。

通常メッセージ(CMS配信)では、同時配信の場合、テキスト、スタンプ、リッチメッセージと複数のクリエイティブを組み合わせて3つの吹き出しまでを「1通」として配信することができます。
※LINE公式アカウントではプラン毎に「無料メッセージ通数」と「追加メッセージ料金」が設定されています。メッセージ通数は送付人数×メッセージ通数でカウントされます。

自動応答メッセージ

自動応答メッセージとは、ユーザーの送信したメッセージに対して予め登録しておいたメッセージを自動で送信する機能です。自動応答メッセージには、シンプルな「自動応答機能」、特定のキーワードに対して返信する「キーワード応答機能」、ユーザーのメッセージをカテゴリで判別し自動返信をする「シンプルQ&A機能」があります。

自動応答機能

ユーザーからのメッセージに対して、自動応答する機能です。メッセージはランダムに送信され、最大1,000件まで登録が可能です。

ユーザーからのメッセージに対して、何らかのリアクションでコミュニケーションを次に繋げるといったシーンでの活用が可能です。例えば、営業時間外のユーザーからの問い合わせに対する一次返信等に利用できます。

キーワード応答機能

ユーザーが話しかけた内容について、定められたメッセージを「完全一致」で返信します。インタレストマッチ、店舗情報の検索、クイズ企画など、アイデア次第で様々な活用が可能です。

リッチメニューのアクション設定と組み合わせて、ユーザーが知りたい情報をタップするだけで自動応答するような仕組みも実現できます。

例えば鎌倉市のLINE公式アカウントでは、キーワード応答機能を利用して、ユーザーが「税のこと」や「防災防犯」など知りたいことをリッチメニューからタップするだけで、特定のキーワードが自動送信され、そのカテゴリの情報提供を行えるようになっています。

シンプルQ&A(スマートチャット)

ユーザーから送られてきたメッセージのカテゴリーをAIが自動で判別し、カテゴリーごとに予め設定しておいた回答メッセージを返信する機能です。ユーザーからの簡単な質問にはAIを利用した自動応答で返信し、複雑な質問に対しては有人対応(マニュアルチャットモード)に切り替えて対応することもできます。

前述のキーワード応答機能がキーワードの完全一致で動作するのに対し、シンプルQ&Aでは、より柔軟なカスタマーサポートに利用できそうです。

下記カテゴリに対して、自動回答メッセージを設定することができます。

  • 一般的な質問:あいさつ、使い方、お礼、応答不可、クレーム、お問い合わせ
  • お店の基本情報:営業時間、予約、支払い、予算、住所、最寄り駅、Webサイト、電話番号、Wi-fi、コンセント、座席、禁煙・喫煙、駐車場
  • 予約:予約、キャンセル、変更、遅れ

LINEチャット機能(旧1:1トーク)

LINE@でのみ利用できたユーザーとの1:1トークが「チャット機能」としてLINE公式アカウントでも提供されています。複数のユーザーグループとのチャット対応も出来ます。

LINEチャットは、時間帯や場所を問わず、少人数でオペレーションをしている企業や店舗でも無理なく顧客対応ができるほか、ユーザーとしても好きなタイミングで連絡や問い合わせを行うことが可能です。これまでの電話での問い合わせに代わるコミュニケーション方法としての活用事例が増えています。
LINEチャットは、LINE公式アカウントのプランやアカウント種別に関係なく、無料で制限なく利用することができますが、LINEチャットを使ってユーザーと会話を始めるには、LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーから最初にメッセージを送ってもらう必要があります

リッチメッセージ

リッチメッセージは、画像や動画とテキスト情報を1つの吹き出しにまとめて配信できる機能です。テキストのみのメッセージより視覚的にもわかりやすく、多くの情報を伝えることができます。

通常のメッセージ配信で画像を添付した場合、タップしても画像が拡大表示されるだけですが、リッチメッセージは画像にリンク設定が可能です。キャンペーンページや商品ページなど、指定のページを案内したい場合に高い誘導効果が期待できます。

リッチメッセージ内は複数のエリアに分けることができ、1つのエリアに対して画像とURLを一つずつ設定することができます。リッチメッセージには8種類のテンプレートが用意されており、最大6分割まで設定することができます。

活用事例(リッチメッセージ)

求人情報メディア「タウンワーク」では、リッチメニューとリッチメッセージを組み合わせることで、サイトに遷移させることなく、トークルーム上だけでバイト検索を完結させる仕組みを実現しています。

例えば、リッチメニューから「トーク検索」を選択すると、自動応答メッセージでメッセージが配信され、メッセージに沿って選択肢を選んだり、トークを入力したりすることで、条件にあった求人情報をカルーセル型のメッセージで閲覧できます。

また、ナチュラルコスメブランド「VINTORTE(ヴァントルテ)」では、リッチメッセージを活用して、左右違うメイクを掲載し、遷移先のURLに計測タグを仕込むことでユーザーの興味関心をリサ―チし、コンテンツの配信内容や企画の検討に参考にされているとのことです。

リッチビデオメッセージ

リッチビデオメッセージは、自動再生される動画をメッセージとして送ることができる機能です。

縦型/横型/正方形など様々な動画形態に対応しており、縦型動画ならトーク画面を専有するリッチな動画表現が可能となります。遷移先を設定することで、動画を視聴したユーザーを外部サイトに誘導することも可能です。

セグメントメッセージ

LINE公式アカウントの管理画面から、ユーザーの属性情報やオーディエンス機能を利用してセグメント配信を実施できます。

性別・年代・居住地(都道府県まで)・利用しているOS・友だちになってからの期間の5種類のセグメントで分けてメッセージ配信を行うことが可能ですが、これらの属性情報はあくまで「LINE社が保有する行動データを元に推察した”みなし属性“」であるという点に注意が必要です。

また、同じくLINE公式アカウントの管理画面から、オーディエンス機能を利用してセグメント配信を実施する方法もあります。このオーディエンスは、ユーザーIDアップロード・クリックリターゲティング・インプレッションリターゲティング等のセグメントで分けることが可能です。先述した「属性情報」と併せて利用することもできます。

この方法を用いたセグメント配信実施イメージとしては、下記が挙げられています。

  • 自社ECサイトで購入経験がないユーザーIDを抽出し、クーポンメッセージを送信する
  • 配信済メッセージをクリックしたユーザーを除外し、 メインターゲットである女性30歳代のユーザーのみに再度メッセージを送信する
  • 配信済メッセージを開封したユーザーを除外し、開封していないユーザーのみに再度同じメッセージを送信する

この方法では、セグメント配信のために特別な開発を行う必要がなく、手軽にセグメント配信を行えるのがメリットです。しかし、LINE上での行動やLINE社が保有する行動データを元に推察した属性によってメッセージを出し分けることはできても、自社DBに補完されたユーザー情報(より正確な個人情報やサイト上での行動履歴等)に合わせた出し分けはできないのが課題となります。

One to Oneメッセージ配信を可能にするMessaging API

Messaging APIとは、LINEのアカウントを通じてユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するAPI(Application Programming Interface)です。

Messaging APIを活用したメッセージ配信では、LINEの管理画面を介さずに、ユーザーを特定したメッセージの送受信(One to Oneメッセージ)が可能で、かつLINEのトーク上で取得したデータや企業の保有するデータを活用することで、パーソナライズされたコミュニケーションを行うことができます。

また、Messaging APIには、複数の要素を組み合わせてHTMLに近い感覚でレイアウトを自由にカスタマイズできるFlex MessageやLINEアプリのトークルーム内で動作するウェブアプリの実装を可能にするLINE Front-end Framework(LIFF)など、様々な機能が提供されており、基本機能だけでは実現できない、より柔軟かつリッチかつ操作性の高いコンテンツの提供が可能となります。

Messaging APIは、LINE公式アカウントの機能として管理画面から有効化できます。実装には、別途LINEが提供しているAPIと企業のシステムをつなぐ開発が必要です。システムを自社で開発せず、パートナー企業が提供するツールを利用する方法もあります。

活用事例(Messaging API)

化粧品メーカー「ロクシタンジャポン株式会社」では、Messaging APIの機能「LINE Front-end Framework(以下、LIFF)」を活用し、LINE公式アカウント上でデジタル会員証サービスを展開しています。また、登録時にLINEのユーザーIDと同社のCRMに登録された顧客情報を連携させ、顧客属性にあわせた会員向けのメッセージ配信を自動化しています。

LINE通知メッセージ

LINEの通知メッセージとは、LINEユーザーに対して、重要性や必要性の高いメッセージを電話番号ベースで送信できる機能です。”ユーザーメリットにつながる”ことから、友だち追加済のユーザーはもちろんのこと友だち追加をしていないユーザーに対しても、メッセージの送信ができることが特徴です。

LINE公式アカウントのオプション機能。認証済アカウントである必要があり、利用にはLINE Biz Partner Programのパートナー経由での事前申請が必要。送信するメッセージの内容はLINE社による審査で認められたもののみ配信可能。

活用事例(LINE通知メッセージ)

日本郵便は「ゆうパック」のユーザーの利便性向上のため、お届け予定日時を案内し、ユーザーが受け取り日時や場所を変更できる「e受取アシスト」のサービスをLINEで実現するために「通知メッセージ」を導入しました。

利用に同意したECなどの通販事業者が発送する荷物に限り、荷物の宛て名ラベルに記載された電話番号と、LINEに登録されている電話番号が一致したユーザーに「通知メッセージ」を配信し、結果として不在配達率の軽減に繋がりました。

また、株式会社ジンズでは、通知メッセージを利用してオンラインショップで商品を購入したユーザーに受注確認のプッシュ通知を行っています。通知メッセージをきっかけに、LINE公式アカウントを友だち追加し、JINS IDとLINEアカウントの連携を促すこともできます。ID連携されたユーザーには、注文確認、出荷完了、店舗受け取り、コンビニ受け取りの際の着荷連絡など、パーソナライズされた情報を届けることが可能です。

さいごに

本記事でご紹介した通り、LINEの公式アカウントで利用できるメッセージにはLINE公式アカウントの基本機能としてのメッセージからオプション機能まで様々な種類があります。

より効果的な情報発信やユーザーとのエンゲージメントを高める双方向コミュニケーションの手段として活用してみてはいかがでしょうか?


(執筆:松元、編集:大西)

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