LINE公式アカウントから配信するメッセージは、友だち全員に送る一斉配信から、個別のユーザーごとに最適化されたメッセージ配信まで様々です。
中には、メッセージを受け取るユーザー視点を重視し「セグメント配信しか行わない」という企業もあるほど、”読んでもらえる”メッセージ配信には、ユーザーの属性やニーズにあわせたセグメント配信は不可欠です。
セグメント配信を行う方法には、大きく3つの方法があります。これらはどれか一つだけではなく、組み合わせて活用することも可能です。
- LINE公式アカウントの標準機能「絞り込み配信」を活用
- 配信ツールを導入
- ID連携を活用したセグメント配信を導入
中でも、LINE公式アカウントの標準機能「絞り込み配信」は、追加のコストをかけることなくLINE公式アカウントの管理画面から手軽にセグメント配信を行えるので、まずは手軽に試してみたいという方におすすめの方法です。
この記事では、誰でも導入可能な、LINE公式アカウントの標準機能「絞り込み配信」を活用したセグメント配信を中心に解説していきます。
LINE Official Accout Mangerで絞り込み配信を設定する方法
LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)では、配信先に「オーディエンス」「過去の配信」「属性」を利用してセグメント配信が可能です。
性別・年代などの属性、過去のメッセージ配信を開封・クリックした友だち、特定の条件にマッチしたオーディエンスなどを配信先に指定することで、効果的なセグメント配信が可能です。
LINE Official Account Managerで行うセグメント配信は以下の手順で配信設定を行います。
- (オーディエンスを活用する場合)オーディエンスを作成する
- メッセージを作成する
- 絞り込み配信の設定をする
どんなセグメントを配信先に指定できるの?
「オーディエンス」
指定した条件で「オーディエンス」を作成し、配信先に指定することでセグメント配信ができます。また、特定のオーディエンスを除外することも可能です。
オーディエンスの作成は[データ管理]>[オーディエンス]から作成します。
設定できるオーディエンスタイプ
- ユーザーIDアップロード
- クリックリターゲティング
- インプレッションリターゲティング
- チャットタグオーディエンス
- 友だち追加経路オーディエンス
- ウェブトラフィックオーディエンス
- 予約オーディエンス
ユーザーIDアップロード
TXT、CSV形式のファイルでユーザーIDをアップロードし作成するオーディエンスです。
個別のユーザーを指定したメッセージ配信が可能ですが、ユーザーIDの取得にはMessaging APIを利用する必要があり、実際には、LINE公式アカウントの管理画面だけでユーザーIDアップロードを活用したセグメント配信はできません。
※ユーザーIDとは一意な識別子で、LINEで登録されているユーザーの表示名や、LINEでの友だち検索に利用するLINE IDとは異なります。
クリックリターゲティング・インプレッションリターゲティング
- クリックリターゲティング:過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザーを対象にしたオーディエンス
- インプレッションリターゲティング:過去に配信したメッセージを開封したユーザーを対象にしたオーディエンス
過去に配信したメッセージを表示したり、メッセージに含まれるに含まれるリンクをクリックしたユーザーは自社サービスに興味をもってくれていると推測できます。
これらのユーザーだけに配信先を絞ってメッセージを送信することで、配信効率や開封率のUPができます。
また、これらのオーディエンスを作成し除外することで、まだメッセージを見ていないユーザーにのみ配信することもできます。
※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です。
チャットタグオーディエンス
LINE公式アカウントの「チャット」機能では、チャットでやりとりをした友だちにタグを設定できます。これらのタグを利用してオーディエンスを作成することができます。
例えば、チャットでやりとりのある特定の友だちだけにクーポンを配信するといった活用が可能です。
追加経路オーディエンス
「友だち追加ガイド」の「友だち追加経路を設定」の機能を活用すると、例えば、店舗やwebサイト、カタログに同梱するチラシなど、任意の異なる友だち追加経路ごとに友だち追加URL・QRコード・友だち追加ボタンを作成できます。
また、これらに計測用のパラメーターを付与することで、特定の友だち追加経路ごとにオーディエンスを作成できます。
広告施策で追加した友だちに対して、サービスをより知ってもらうためのメッセージ配信を行ったり、実店舗経由の友だちに対してオンラインストアの利用を促すメッセージを配信したりと、友だち追加経路ごとに配信内容を出し分けることが可能です。
※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です
追加経路オーディエンスを活用したセグメント配信や設定方法セグメント配信など詳細は以下の記事をご覧ください。
ウェブトラフィックオーディエンス
LINE Tagのトラッキング情報を基に、サイト訪問や購入などのイベントに基づいたオーディエンスを作成し、セグメント配信に活用できます。
自社サービスでのユーザー行動をもとにオーディエンスを作成し、セグメント配信が可能ですが、LINE Tagの設置が必要です。
例えば、LINE Official Account Manager (以下OAM) の標準機能「LINE Tag」と「ウェブトラフィックオーディエンス」と「ステップ配信」だけを使って、「LINEメッセージからカートページにはアクセスしたが、サンクスページにはアクセスしていないユーザーにカゴ落ちメッセージを送信することも可能です。
※配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要です
具体的な設定方法は下記の記事をご覧ください。
予約オーディエンス
LINEで予約経由で予約したユーザーを対象としたオーディエンス
※配信に利用するには、連携済の予約データが必要です
※性別、年代などと掛け合わせる絞り込み配信には、選択後の推計対象ユーザーが50人以上必要です
LINE公式アカウントのオーディエンス活用については下記の記事でも詳しく紹介しています。
「過去の配信」
過去に配信した「絞り込み」や「A/Bテスト」を設定したメッセージの配信対象ユーザーに対し、再度配信ができます。
「属性」
「属性」を活用したセグメント配信では友だちの性別や年齢、友だち期間、OS、地域の属性情報から絞り込むことができます。また、オーディエンスと併用することも可能です。
尚、属性情報はLINEユーザーが保有するスタンプ、友だち追加しているLINE公式アカウントなどの利用状況から推定された”みなし属性”となります。
※属性で絞り込むには、ターゲットリーチ数が100人以上必要です
※みなし属性とは?
「みなし属性」とは、LINEファミリーサービスにおいて、LINEユーザーが登録した性別、年代、エリア情報とそれらのユーザーの行動履歴、LINE内コンテンツの閲覧傾向やLINE内の広告接触情報をもとに分類したものです。
(引用:オーディエンスセグメント配信|LINE for Business)
ID連携を活用したセグメント配信
ここまでLINE公式アカウントの標準機能を活用したセグメント配信(絞り込み配信)をご紹介しました。
他にも、ECなど自社サービスと連携し、より費用対効果の高いセグメント配信を行う方法に「ID連携を活用したセグメント配信」があります。
ID連携を活用したセグメント配信では、自社の顧客データベースと連携し、例えば、かご落ち配信、再入荷通知、ポイント残高通知など、自社会員にむけたセグメント配信が可能です。
- LINE公式アカウントの友だちがどの自社会員なのかを識別した上で、LINEのメッセージを配信できる
- ID連携を活用したセグメント配信では、「自社の会員情報やECサイト・サービスにおける行動データ」の活用で、購買行動における具体的な”ニーズ”にあわせた情報を届けられるため、購入(CV)などのアクションにつながりやすい
さいごに
今回は、弊社でもお問合せの多い、LINE公式アカウントを活用したセグメント配信についてご紹介しました。
セグメントを配信を導入する方法はLINE Official Accout Manger以外にも外部ツールを活用する方法などがあります。
以下の記事では、セグメント配信を行う3つの方法について、それぞれの特徴と配信例を詳しく解説しています。是非ご活用ください。
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