LINE Notifyの終了に伴い代替のサービス通知方法を比較

LINE Notifyが2025年3月をもって終了することになり、代替の通知ツールをご検討中の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、おすすめの移行先とされているLINE Messaging APIの特徴や、その他代替案となるサービス通知についてまとめます。ご検討の参考にしていただけますと幸いです。

LINE Notifyの終了

LINE Notifyは運用しているサービスを登録し、APIを実装することで受信設定をしたユーザーに対してLINEアプリに無料で通知を送信できる開発者向けのサービスです。

LINE Notifyを使って通知を送るサービスの代表例としてはGithubやIFTTTなどがあります。

通知を受信したいユーザーは、LINE NotifyのLINE公式アカウントを友だち登録し、通知を受信したいサービスの連携設定をするだけで簡単にサービス通知をLINEで受け取ることができます。

そんなLINE Notifyが2025年3月31日をもってサービス終了となる予定です。

2025年4月1日以降はLINE Notifyの管理画面やAPIなどの全ての機能が利用できなくなるため、これまでLINE Notifyを利用していた方は、通知方法の移行先を検討する必要があります。

(画像引用:LINE Notify

LINE Notifyの代替案について

LINE Developersでは、LINE Notifyの代替案として、LINE公式アカウントからメッセージ配信ができるMessaging APIの利用が推奨されています。

Messaging APIの他にもLINE Notifyの代替案として考えられる通知手段には、メールやSMS、LINE通知メッセージなどがあげられます。

それぞれどのような特徴があるのか、比較してみました。それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

LINE Messaging API

APIを利用してメッセージを配信できるLINE Messaging APIは、LINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーにLINEのプッシュ通知を配信できます。

LINE公式アカウントはLINEが提供する「LINE Notify」の代わりに、通知を配信するサービスのLINE公式アカウントを作成して運用します。LINE公式アカウントは無料で作成可能です。

LINE Messaging APIを使うことで、ユーザーは引き続きLINEでサービス通知を受け取ることができるため、サービスの利便性を担保できることがメリットです。

対して、LINE公式アカウントのプランによっては5000円〜15,000円の月額固定費、メッセージ配信数が3万通を超えると、1通あたり〜3円の配信コストがかかる点がデメリットとしてあげられます。

引用: LINEプロダクト媒体資料 LINE 公式アカウント

参考: LINEプロダクト媒体資料 LINE 公式アカウント

その他、指定したユーザーへメッセージを送信する場合は、通知するサービスが保持するユーザーのアカウント(会員ID)とユーザーのLINEアカウント(LINE識別子)とのID連携が完了している必要があり、ID連携に向けたシステムの改修が必要です。

LINEのID連携については下記記事で詳しくご紹介しています。是非ご覧ください。

Messaging APIでのメッセージ送信方法はいくつかありますが、下記のようなパターンで検討すると良いでしょう。

  • LINE公式アカウントと友だちになっているすべてのユーザーに、同じサービス通知を配信する場合は、ブロードキャストメッセージを使った全配信
  • LINE公式アカウントが招待されているグループに向けて配信したい場合は、招待されているLINEグループIDを指定し、プッシュメッセージを使って配信
  • LINE公式アカウントの友だちのうち、指定したユーザーのみに通知を配信したい場合は、配信するユーザーのLINE識別子を指定し、プッシュメッセージやマルチキャストメッセージを使って配信
  • LINE公式アカウントの友だち以外を含むのユーザーに配信したい場合は、次章で紹介する通知メッセージを使って配信

参考: Messaging APIメッセージを送信する

LINE通知メッセージ

LINE通知メッセージは、自社が保有している電話番号を活用してLINE公式アカウントの友だち登録されていないユーザーに対してもLINEで配信できるメッセージです。

LINE通知メッセージは、認証アカウント審査などを通過したLINE公式アカウントから配信されることから、メールやSMSと比較して偽装やフィッシングなどのリスクの低さから信頼性が高く、ユーザーは安心してメッセージを確認することができる点がメリットです。

画像引用:LINEプロダクト媒体資料 LINE公式アカウント

対して、認定パートナー経由での申請・UX審査が必要である点や、「LINE通知メッセージUXガイドライン」にて定義されている利用用途や配信項目以外のものは送信できない点、配信するユーザーのスマホの電話番号が必要となる点がデメリットとしてあげられますが、配信するメッセージの内容によってはLINE Notifyの代替案となります。
※配信費用は利用するサービスによって異なります。

LINE公式アカウントの友だち以外へ配信できることから、LINE通知メッセージからの友だち追加も見込めるため、あわせてLINE公式アカウントの運用を推進されたい場合は、選択肢の一つとして検討してみてもいいのではないでしょうか。

画像引用: LINE通知メッセージUXガイドライン

【ソーシャルPLUSのLINE通知メッセージ支援サービスについて】

「LINE通知メッセージ」はLINEの認定パートナーを通してご利用いただける機能です。

ソーシャルPLUSでは、通知メッセージ配信APIの提供、UX審査、配信サポートを行っております。すでに運用中のLINE公式アカウントへの導入はもちろん、LINE公式アカウントの新設からもサポート可能です。

メール

メールは配信ツールや配信システムの利用料金で運用することができます。基本的にLINE公式アカウントの配信費用よりも安価に配信することができ、多くのユーザーに対して配信できる点がメリットです。

また、テキスト以外に画像などを使って、より視認性の高いメッセージを配信できます。

対して、他のメールに埋もれてなかなか開封されない・迷惑メールフォルダへの振り分けにより見てもらえないケースがあり、開封率が低い点がデメリットとしてあげられます。

SMS

SMSはスマホ・ガラケー利用者(一部格安SIMを除く)に電話番号で配信できるためリーチが広く、開封率は80%〜90%以上と高い点がメリットです。

対して、SMS送信サービスを別途利用する必要があり、7〜15円/通程度とコストがかかります。配信できるメッセージはテキストのみで、1通あたりの文字数制限がある点がデメリットとしてあげられます。

その他、昨今ではSMSを利用したフィッシング詐欺が社会問題になっていることもあり、ユーザーとしては送信元の信憑性が低く不安に感じられることも少なくありません。

参考: SMS配信システムの費用相場は?料金体系やサービスの一例をご紹介

まとめ

ここまでLINE Notifyの代替案として、LINE Messaging API・LINE通知メッセージ・メール・SMSのメリット、デメリットを紹介しました。

また、配信コストを押さえたメール配信は継続しつつ、より開封率を見込めるSMSやLINEのプッシュ通知を併用するケースもあるようです。

それぞれメリット・デメリットがあるため、運用されているサービスの開発コストや、月間の通知配信数などから運用コストを試算の上、比較していただくのをおすすめします。

諏訪 江美

株式会社ソーシャルPLUS CSチーム
ソーシャルログイン・ID連携サービス「ソーシャルPLUS」のカスタマーサクセスとして、導入時〜導入後までの活用まで幅広くサポート。前職では情報システム部としてシステムの運用保守を担当。

LINE公式アカウント基礎知識
タイトルとURLをコピーしました