LINE Messaging APIとは?特定のユーザーに限定した柔軟なメッセージ配信やリッチメニューの出し分けまで

Messaging APIとはLINEが一般公開している、LINEのアカウントを通じてユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するAPI(Application Programming Interface)です。

Messaging APIを活用することでLINEのトーク画面を使った特定のユーザーに限定した双方向のコミュニケーションや、外部サービスと接続・連携したアカウントの作成・開発が可能となります。

Messaging APIは随時機能アップデートされており、マーケター視点でこれらの情報のキャッチアップをすることは、「LINEを通してユーザーとどのようなコミュニケーションを行っていくのか」を検討するヒントになるのではないでしょうか?

本記事では、「Flex Message」や「クイックリプライボタン」など特にメッセージ配信に関連する機能を中心に、Messaging APIでできることをまとめます。

Messaging APIとは?

Messaging APIとは、LINE公式アカウントのオプション機能で、LINEのアカウントを通じてユーザーとの双方向コミュニケーションを実現するAPI(Application Programming Interface)です。

◆Messaging APIの活用でできること

  • LINEの管理画面を介さずに特定のユーザーに限定したメッセージの送受信ができ、LINEのアカウントを通した双方向のコミュニケーションやLINEのトーク画面を使った対話型Botアプリケーションの開発が可能となります
  • 外部サービスと接続・連携したアカウントの作成・開発が可能となります

Messaging APIには、画像やボタンなどの自由なレイアウトが可能な「Flex Message」や、特定のメッセージに対して最大13個のアクションを表示できる「クイックリプライボタン」などの機能が提供されています。次章で「Messaging API」の注目機能を解説していきます。

Messaging APIの注目機能

Flex Message

Flex Messageは、複数の要素を組み合わせてHTMLに近い感覚でレイアウトを自由にカスタマイズできるメッセージタイプです。

柔軟に文字のサイズや色を変更したり、メッセージの途中やヘッダー部分に任意の画像を組み込んだりといったレイアウトも可能です。例えばレシートのような見た目のメッセージも作成でき、トークルームでユーザーの目を惹く、デザイン性・操作性の高いメッセージを配信できます。

Flex Message:HTMLに近い感覚でレイアウトを自由にカスタマイズ
画像引用:LINE

LINE Front-end Framework(LIFF)

LINE Front-end Framework(LIFF)は、LINEアプリのトークルーム内で動作するウェブアプリの実装を可能にするプラットフォームです。

LIFFに登録したウェブアプリをLINEのトークルーム内で起動すると、LINEのユーザーIDなどをLINEプラットフォームから取得でき、これらを利用することで、LINEユーザーのアカウント情報を活用した様々な機能の提供が可能になります。

例えば以下の例では、トークをタップすることでトークルームにオーバーレイする形で入力フォームが起動し、入力した内容をそのままトークルームに送信できます。LINEのトーク画面から外部アプリケーションへの遷移なしで、インタラクティブなコンテンツを提供できることが特徴です。

LINE Front-end Framework(LIFF):LINEアプリのトークルーム内で動作するウェブアプリの実装
画像引用:LINE

クイックリプライ

クイックリプライは、特定のメッセージに対して最大13個のアクションを「クイックリプライボタン」として表示できます。

クイックリプライボタンが設定されたメッセージを送信すると、トーク画面の下部に各種アクションが関連づけられたボタンを表示でき、ユーザーはそのボタンをタップするだけで届いたメッセージに簡単に返信できます。

Messaging API:クイックリプライ
画像引用:LINE

クイックリプライボタンをタップすることで実行されるアクションは以下の通りで、メッセージに対して自由にアクションを設定することが可能です。(〇はクイックリプライ専用のアクション)

  • 「ポストバックアクション」
  • 「メッセージアクション」
  • 「日時選択アクション」
  • 「カメラアクション」〇:カメラを起動
  • 「カメラロールアクション」〇:カメラロールを起動
  • 「位置情報アクション」〇:ユーザーの位置情報送信を促す

Messaging APIで配信できるリッチメニューとメッセージ

リッチメニューの出しわけも可能

Messaging APIを活用することで、動的にリッチメニューを作成・削除することができます。

例えば、個別のユーザー(userId)とリッチメニュー(richMenuId)を紐づけ、ユーザー毎にリッチメニューを出しわけことも可能です。

例えば定期購入を利用中には専用のリッチメニューを配信するなど、ユーザーの属性にあわせてリッチメニューを出しわけることで、より利用されやすく便利なコンテンツや導線を提供できます。

「ソーシャルPLUS」を利用すると、リッチメニューの出しわけを手軽に導入可能です。

Messaging APIの注目機能

メッセージ送信(応答メッセージとプッシュメッセージ)

Messaging APIで送信するメッセージには「応答メッセージ」と「プッシュメッセージ」の2つのカテゴリがあります。

  • 応答メッセージ:ユーザーによって作成されたイベント(例えばユーザーがbotにメッセージを送信、botを友だち追加)に対して送信するメッセージ。ユーザーが送ったメッセージや情報に対して即時に返信する
  • プッシュメッセージ:bot起点でユーザーに送信するメッセージ

Messaging APIで配信できる、様々なメッセージタイプをご紹介します。

テキストメッセージ

一般的なテキストメッセージです。文字コードを利用してテキストメッセージにLINEの絵文字を入れることができます。

Messaging API:テキストメッセージ
画像引用:LINE

スタンプメッセージ

Messaging API:スタンプメッセージ
画像引用:LINE

画像メッセージ

Messaging API:画像メッセージ
画像引用:LINE

動画メッセージ

Messaging API:動画メッセージ

音声メッセージ

Messaging API:音声メッセージ
画像引用:LINE

位置情報メッセージ

Messaging API:位置情報メッセージ
画像引用:LINE

イメージマップメッセージ

イメージマップメッセージでは、異なるアクションに結びつく複数のタップ領域が指定された画像を送信できます。画像内のタップ領域には、リダイレクトするリンクのURLや、ユーザーからbotに送られるテキストメッセージを指定します。

Messaging API:イメージマップメッセージ
画像引用:LINE

テンプレートメッセージ

ボタンテンプレート・確認テンプレート・カルーセルテンプレート・画像カルーセルテンプレートの4つのテンプレートが用意されています。用意されたアクションを使うことで、ユーザーは簡単にボットとやり取りでき、手動でメッセージを入力する代わりに、1回のタップで特定のアクションを実行できます。

ボタンテンプレート

ボタンテンプレートを使って、画像、タイトル、テキストに加えて複数のアクションボタンが含まれたメッセージを送ることができます。ボタンのほかに、画像、タイトル、テキストの領域全体に対しても、ユーザーがタップすると実行されるアクションを1つ指定できます。

Messaging API:ボタンテンプレート
画像引用:LINE
確認テンプレート

確認テンプレートを使うと、ボタンが2つ含まれたメッセージを送ることができます。

Messaging API:確認テンプレート
画像引用:LINE
カルーセルテンプレート

カルーセルテンプレートは、複数カラムのオブジェクトをユーザーがスクロールして閲覧できるメッセージタイプです。各カラムのオブジェクトには、ボタンのほかに、画像、タイトル、テキストの領域全体に対しても、ユーザーがタップすると実行されるアクションを1つ指定できます。

Messaging API:カルーセルテンプレート
画像引用:LINE
画像カルーセルテンプレート

画像カルーセルテンプレートは、複数の画像をユーザーがスクロールして閲覧できるメッセージタイプです。

Messaging API:画像カルーセルテンプレート
画像引用:LINE

Messaging APIを利用するには

LINE公式アカウントすべてのプランにおいて、API化した機能(オプション機能)が利用可能となります。無料のコミュニケーションプランから利用できますので、より多くの企業で利用機会が広がりました。

実装には、別途、LINEが提供しているAPIと企業のシステムをつなぐ開発が必要です。システムを自社で開発せず、パートナー企業が提供するツールを導入することも可能です。

弊社が提供するLINEのCRM活用・ソーシャルログインサービス「ソーシャルPLUS」では、LINEログインをはじめ、自動友だち追加機能、Messaging APIを利用した会員向けのプッシュメッセージ配信機能など、LINE公式アカウントを活用したOne to Oneコミュニケーションに必要な各種機能の実装コストを削減し、自社開発よりもシンプルに導入することが可能です。

機能の詳細や具体的な導入事例、インタビューもご紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。

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