2023年6月にはLINE公式アカウントの料金プラン改定を控えています。
LINEチャット、応答メッセージ、友だち追加時のあいさつメッセージはメッセージ配信数としてカウントされないということもあり、チャット機能を上手く活用していきたいですよね。
2022/12/1 LINE公式アカウントの応答設定の待望のアップデートがあり、Webhookを利用する外部ツールやMAと、LINE公式アカウントのLINEチャット(手動応答)との併用が可能になりました。
今回のアップデートの詳細やLINEの応答設定でどんなことができるのかについて解説していきます。
LINEチャットとLINE拡張ツール・MAツールとの併用が可能に
多くのLINE拡張ツールやMAツールでは、LINE公式アカウントから送信される友だち追加やブロック、メッセージなどのイベント情報を受信するために「Webhookをオンにする」にする必要があります。
そのため、売上を重視した配信ツールを使うかサポートを重視してチャットを使うか、どちらかを選ばなければならなかったのですが、今回のアップデートにより、売上を重視した配信ツールとサポートを行う純正のチャット機能の併用が可能になりました。
【変更前】
これまでLINE Official Accout Managerの応答設定は、Bot(自動応答)かチャット(手動応答)のいずれかを選択する仕様だったため、例えば、Botを選択した場合、あいさつメッセージ・応答メッセージ・AI応答メッセージ・Webhook(ウェブフック)受信を利用する場合、手動応答のLINEチャットは利用できませんでした。
- あいさつメッセージ:自動応答
- 応答メッセージ・AI応答メッセージ:自動応答
- LINEチャット(チャット):手動応答
- Webhook(ウェブフック)受信
【変更後】
今回のアップデートにより、チャット(手動応答)、あいさつメッセージ(自動応答)、Webhookのオンオフがそれぞれ可能になります。
LINEチャットとLINE拡張ツールやMAツールを併用する場合は、LINE Official Account Managerの応答設定で、チャットとWebhookを”オン”にします。
LINE公式アカウントの応答設定を設定しよう
各種機能のオンオフ切り替え(LINE公式アカウントの応答設定)と応答方法の設定は、 LINE Official Account Manager > 設定 から行います。
左のナビゲーションメニュー > 応答設定
応答メッセージの作成は ホーム > 応答メッセージ・AI応答メッセージ にて行います。
LINE公式アカウントの応答設定の各種機能
アップデート後の応答設定における各種機能は下記の通りです。
- あいさつメッセージ:自動応答
- 応答メッセージ・AI応答メッセージ:自動応答
- LINEチャット(チャット):手動応答
- Webhook(ウェブフック)受信:自動応答
それぞれどんな機能で何ができるのかみていきましょう。
LINEチャット:手動対応
LINEチャットは、日常的に利用しているLINEアプリのトーク機能を利用し、1対1でのコミュニケーションを行えるLINE公式アカウントの機能です。
ユーザーからの商品やサービスに対する問い合わせに対して、1対1での有人によるチャット対応が可能です。
LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーからの問い合わせメッセージ送信を起点に開始し、画像の送信や複数ユーザーとのグループチャット対応も可能です。
- https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/chats/
- https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20190830/
あいさつメッセージ:自動対応
あいさつメッセージは、ユーザーがLINE公式アカウントを友だち追加、もしくはブロック解除時に自動で配信されるメッセージです。
「友だちの表示名」を差し込んだり、自社のサービスにあわせてメッセージの内容をカスタマイズできます。
応答メッセージ:自動対応
友だちから送られてきたメッセージに自動で応答する機能です。
ランダムなメッセージを配信することや、「キーワード応答機能」を活用して、キーワードとそれに対するメッセージ内容を事前に設定しておくことも可能です。キーワードを設定すると、キーワードと完全一致するメッセージを受信したときにのみ自動で返信します。
例えば、リッチメニューにキーワードを設定しておき、ユーザーがリッチメニューをタップすることでキーワードを送信し、それに対してクーポンの発行や特定の返信を行うといったことが可能です。
ダイヤ工業株式会社(ダイヤ公式オンラインストア)では、会員向けのリッチメニューをタップすると応答メッセージでカードタイプメッセージを送信し、そこからログインした状態で自社ECに遷移する導線設計を行っています。
工夫次第で様々な対応ができる機能ですね。
- https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/Auto-response-messages/
- https://www.linebiz.com/jp/column/technique/20191128/
AI応答メッセージ:自動対応
ユーザーからの問い合わせのカテゴリ内容をAIが判別し、適切なメッセージを自動返信する機能です。
AI応答メッセージの返信内容は「一般的な質問」「基本情報」「業種カテゴリー別」「予約」という4つのカテゴリーに分かれており、カテゴリー別の返信内容は管理画面から確認・編集が可能です。
- https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/simple-qa-setting/
- https://www.linebiz.com/jp/manual/OfficialAccountManager/simple-qa/
Webhook(ウェブフック)受信:自動
Webhookとは何でしょうか?
LINE Developersでは以下のように説明されています。少し難しいですね。
ユーザーが、LINE公式アカウントを友だち追加したり、LINE公式アカウントにメッセージを送ったりすると、LINE Developersコンソールの「Webhook URL」に指定したURL(ボットサーバー)に対して、LINEプラットフォームからWebhookイベントオブジェクトを含むHTTP POSTリクエストが送られます。
( https://developers.line.biz/ja/docs/messaging-api/receiving-messages /)
ものすごく簡単にいうと、LINE上の友だち追加や発話、ブロックといったアクションをツール側に連携することができる仕組みです。Webhookの仕組みを使うことで友だち追加された際に、そのユーザーのIDを配信ツールに共有したり、ユーザーの発話をチャットボットツールに連携し自動応答するといったことが実現可能になります。
そのため、多くのLINE拡張ツールやMAツールでは、LINE公式アカウントと連携するために「Webhookをオンにする」にする必要があります。
さいごに
LINEの応答設定では、LINEチャット、あいさつメッセージ、応答メッセージ、AI応答メッセージなど様々な設定が可能です。
組み合わせの工夫でカスタマーサポートからリッチメニュー活用まで、様々なバリエーションの対応が可能ですので、それぞれの機能を理解して、ぜひ活用してみてください。