LINEで会員証を導入するための4つの方法(事例あり)| ECサイトと実店舗を統合したポイントカード施策

ECサイトや実店舗を運営する企業において、ポイントカードや会員カード施策を実施されているケースは多いかと思います。

会員カード施策の本来の目的は、ユーザーとの関係性構築、リピート促進、ロイヤルカスタマーの識別、ユーザー満足度の向上等があげられるかと思いますが、スマホの利用が一般化するにつれて、従来のポイントカードではこれらの目的を十分に果たすことができなくなりつつあります。

例えば、従来の紙による会員証では、申込書への記入やサインなど何かと手間がかかる上に、店舗のオペレーションコストも発生します。さらに、ユーザーは複数の会員証を管理しなくてはならず、決して便利なものとは言えません。筆者もポイントカードだらけの財布が嫌になり、新しく作成することをやめてしまいました。

また、OMO※というワードを聞くことも多くなった今、ユーザーはオンラインとオフラインを意識することなく行き来し、オンライン・オフラインのユーザー情報がそれぞれ分断されていることで、ユーザーデータを活用した顧客満足度の向上につなげることができないという課題もよく耳にします。

これらを解決する施策としてLINEを活用したデジタル会員証、ポイントカード、LINEミニアプリで実現する会員証についてご紹介したいと思います。

※OMO:「Online Merges with Offline」の略で、オンラインとオフラインの融合を意味するマーケティング概念

LINEを活用したデジタル会員証とは?

LINEを活用したデジタル会員証とは、LINEアプリから手軽に表示できる会員証やポイントカードのことです。

ユーザーはお店やサービスごとに個別のアプリをダウンロードしなくても、LINE上で会員証を手軽に提示し、サービスを利用することが出来るようになります。いつも利用しているLINEアプリに様々なショップの会員証を集約して管理できるため、紙の会員証を持ち歩く必要がなくなります
また、発行する際に必要な会員登録申込書への記入をすることなく、スマホで数タップするだけで新規会員登録できるため、企業・ユーザー双方の手間やコストを大幅に軽減することができます。

「紙の会員証発行には手間やコストがかかるうえ、来店時にお客様が持参しないケースがあります。結果、1人に複数枚発行することもあり、会員IDは増えているものの、それが新規なのか再発行なのか、追跡することが難しいという問題がありました」

参照:「LINE Front-end Framework(LIFF)」による「デジタル会員証」で実現した顧客体験の最適化(ロクシタンジャポン株式会社)

2021年11月現在、LINEでデジタル会員証を導入する方法として、用途や利用対象企業、開発の有無によって、ショップカード・マイカード・LINEログインを活用したデジタル会員証・LINEミニアプリの4つの方法があります。

ショップカード(LINE公式アカウントの基本機能)

ショップカードは、LINE公式アカウントの機能で、「LINE Official Account Manager」から設定できます。

LINE公式アカウントの管理画面から発行されるポイント付与専用のQRコードを、店頭や店内に掲示し、商品購入や来店の特典としてユーザーがスマホで読み取ることでポイントが付与されます。

また、ポイントを一定数貯めたユーザーに対して提供するクーポンなどの特典を自由に設定することもできます。

ショップカードは、LINE公式アカウントの全てのプランにおいて無料で利用できるため、販促や集客に手軽に導入できる点がメリットとなりますが、あくまでもポイント付与に限定された機能となります。

ショップカードは、LINEの公式アカウントのトーク画面下に表示される リッチメニューから開くことができます。

マイカード

LINEの「マイカード」は、LINEアプリ内のLINEウォレット(ウォレットタブ)内で表示できる会員証です。

LINE Starbucks CardやTカードなどマイカードに対応している一部のお店やサービスのポイントカードや会員証をLINEウォレット内で一括管理することができるのが特徴です。

利用するにはまず、マイカードに追加したいショップのポイントカードを登録します。追加したいカードを選ぶと、LINEの権限許可の画面に遷移し、ユーザーの識別子取得を許可することで、ユーザー固有のバーコードが表示されます。マイカードへの登録後は、店舗での利用時にバーコードを提示することでポイントを貯めることができます。

マイカードはLINEが提供する機能であるため、一定の開発をすることで、ユーザーの識別子を取得しながら、デジタル会員証を発行することができます

また、ユーザーは、利用頻度の高いショップやサービスの会員証やポイントカードをスマホのタップだけで簡単に作成し、LINEのアプリ内でまとめて管理することができます。

一方でデメリットとしては、本機能は一部の企業にのみ提供されているため、すべての企業で導入できるわけではありません。
また、ユーザーの利便性向上がポイントカードに限られており、サイト全体の利便性向上にまではつながらないという課題が残ります。

LINEログインを活用したデジタル会員証(要開発)

一部の企業に限定されず、より多くの企業や店舗が、既存の会員データベースと統合しながら、効果的なデジタル会員証を導入する方法に「LINEログインを活用したデジタル会員証」があります

「LINEログインを活用したデジタル会員証」では、LINEログイン実装のための開発が必要となりますが、既存の会員データベースを基盤としたデジタル会員証が実現できるため中長期的な視点では大きなメリットがあります。

LINEミニアプリで実現する会員証(ポイントカード機能)

LINEミニアプリは、多くのユーザーが日常的に使用するLINEアプリの中に、自社のWebサイトやアプリにかわるサービスを開設できる機能です。

LINEアプリ内に、自社サービスのメニューや料金などのサービス情報、予約フォームの設置、クーポン発行、ポイントカード機能、支払い機能など、提供されている機能を組み合わせて、自社のサービスを提供することができます。

多数のアパレルブランドを全国展開する株式会社パルが提供する「PAL CLOSET」LINEミニアプリでは、同社が展開するさまざまなブランドの店舗とオンラインストアで共通で使える会員証を展開しています。

店頭でQRコードを読み取り、権限認証を許諾することで、オンライン・オフライン共通で利用可能なデジタル会員証が発行されます。この時、LINEログインによるLINE公式アカウントの友だち追加、ID連携のプロセスを組み入れることで、実店舗のユーザーを自然な流れで自社会員化し、オンラインでの接点創出につなげています

LINEログインを活用したデジタル会員証のメリット

自社サイトの会員登録やID連携を促進することができる

LINEログインを活用したデジタル会員証の発行フローでは、新規ユーザーには自社サイト(サービス)への会員登録とLINEのIDとの紐づけ(ID連携)を、既存ユーザーには既に登録済の会員情報とLINEのIDとの紐づけ(ID連携)を自然に促すことができます。

新規会員によるLINEログインを活用したデジタル会員証発行フロー

新規ユーザーがLINEログインを利用してデジタル会員証を発行するフローをみてみましょう。

LINEデジタル会員証

①ユーザーが企業のLINE公式アカウントのトーク画面下、リッチメニュー「会員証」をタップすると、②LINEの権限許可のページに遷移します。ユーザーがこれを許可すると③LINEログインにより、新規会員登録と同時にID連携を行い、④ユーザー固有のバーコードを表示します。

ユーザーは店舗でのお会計時、使い慣れたLINEアプリから会員証を提示することで、お得なクーポンが適用されたり、ポイントを貯めたりすることができます。

※ID連携とは?・・・LINEのID連携とは、自社サービスのユーザーの会員IDとLINEアカウントを紐付けることです。ID連携を行うと、企業の公式LINEアカウントの友だちが自社データベース上のどの会員なのかを判別できるようになります。

LINEのID連携でオンラインとオフラインの会員情報を統合管理

ID連携でLINEアカウントと既存の会員データベース内の会員情報を紐づけると、1対1でユーザーを識別することができ、メールアドレス、顧客情報、購買情報、来店情報、SNS ID、Webサイトでの行動履歴など自社ユーザーの会員情報を統合管理することが可能です。

これはオンライン・オフラインを問わず、様々なチャネルで一環したサービスを提供することにも繋がります。例えば、ポイントカード用のデータベースとEC会員のデータベースを結合することで、実店舗で貯めたポイントを、オンライン店舗での購買時に利用してお買い物をするといったポイント統合も可能になります。

ユーザー属性にあわせたコミュニケーションでユーザー体験を向上

顧客の会員情報とLINEアカウントが紐付くと、MAツールとの連携もより効果的に進められるようになります。

これにより会員向けのメッセージ配信を自動化し、特定の会員の属性情報や来店頻度に応じたセグメントメッセージの配信など、ユーザー属性にあわせた継続的なコミュニケーションに繋げることが可能になります。

例えば、ロイヤルカスタマーに向けてお得なクーポンをタイムリーに配信したり、お気に入りに登録していた商品の入荷情報をLINEのメッセージで配信し、実店舗への来店を促すといった施策にもつながります。

LINEのデジタル会員証事例

アコーディア・ゴルフ

アコーディア・ゴルフ公式サイトでは、LINEログイン機能や自動友だち追加機能、LINEの会員証(ポイントカード)を導入し、LINE公式カウントへの友だち追加とID連携済の会員に対して、LINEで簡単にゴルフ場の予約やチェックインができる便利な顧客体験を提供しています

LINE公式アカウントの開設・LINEログインの導入から5ヵ月でLINEの友だち数は10万人を超え、その60%がアコーディア・ゴルフの会員IDとのID連携も完了しているとのことです。

  • LINEアプリ上からQRコードの会員証を表示するだけで、ゴルフ場にチェックインできる仕組みを実現
  • 会員証表示は、LINE公式アカウントのリッチメニューを押すだけで可能
  • 利用したゴルフ場ごとのお得な情報等を、LINEで受取可能に
  • LINE限定クーポンの配布

BEAMS

株式会社ビームスが運営する「BEAMS公式サイト」では、LINEログイン機能や自動友だち追加機能が導入されています。

LINEログインでID連携した会員は、BEAMS LINE公式アカウントのリッチメニューから「モバイルカード」(デジタル会員証)を簡単に提示できます。また、新規ユーザーはリッチメニューから「モバイルカード」(デジタル会員証)をタップし、自然な流れでBEAMS CLUBへの新規会員登録、ID連携を行うことができます。

BEAMS公式アカウントデジタル会員証発行

さらに、Messaging APIを利用して、「BEAMS公式サイト」の新商品やキャンペーンなどの情報をLINEのメッセージでタイムリーに配信しています。

ロクシタンジャポン

コスメティックブランドのロクシタンジャポン株式会社は100店舗以上のリアル店舗とECチャネルの統合など、オムニチャネル化にLINEのプラットフォームを活用されています。

同社のモバイル会員証では、「Messaging API」の機能である「LINE Front-end Framework(LIFF)」を活用し、さらにリッチなデジタル会員証を実現しています。
LINE公式アカウントを経由して会員証に登録すると、アプリにさまざまなプロモーション情報が届き、来店、購入、ポイント付与まで一貫した顧客体験がLINE上で完結します。

この施策開始後に獲得した新規顧客のうち、約40%がモバイル会員証へのユーザー登録を行うという結果が得られました。さらに、MAツールとの連携を進め、会員向けのメッセージ配信を自動化できるようにしたことで、ユーザーに相応しい経路で、最適なコミュニケーションが行えるようになったとのことです。

さいごに

本記事では、LINEで実現できるデジタル会員証施策についてご紹介しました。

LINEのデジタル会員証を導入に際しては、会員証施策のみを切り取って検討するのではなく、LINEを活用したマーケ―ティングをどのように展開していくのかをトータルで検討してくことが重要になるかと思います。

「ソーシャルPLUS」について

ソーシャルPLUSは、LINE株式会社の開発・販売パートナーに認定されています。LINEを活用したCRM・ソーシャルログインサービス「ソーシャルPLUS」では、LINEログインを活用したCV導線の簡略化から、友だち追加の促進、会員情報に応じたセグメント配信に至るまで、ユーザー体験を重視したご提案が可能です。

◇詳細はこちら:https://socialplus.jp/line/

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◇詳細はこちら:https://socialplus.jp/shopify_app/

(執筆:松元、編集:大西)

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