
「LINE公式アカウントを開設したものの、日々の運用で何を配信すればいいか分からない」
「専任の担当者がおらず、メッセージ作成や画像作りに追われて運用が回らない」
「友だちが増えてきたけれど、配信コストや運用負荷も増えてきた」
このようなお悩みを抱えているマーケティング担当者やEC事業者の方も多いのではないでしょうか。
LINE公式アカウントで取り組める施策は多岐にわたります。しかし、友だちがまだ少ない段階と一定数まで増えた段階では、優先したい施策も変わります。 また、1人で他業務と兼任する場合と、専任担当者がいる場合では、運用にかけられる時間や工数も異なります。
そこで本記事では、「友だち数」と「運用リソース」を軸に4つのパターンに分け、それぞれの状況で優先的に検討したい施策を紹介します。
なお、ここで紹介する施策はあくまで目安です。LINE公式アカウントを活用する目的や、業種・ビジネスモデルなどによっても適した施策は異なります。該当するパターン以外の施策でも、自社の状況や目的に合うものはぜひ取り入れてみてください。
友だち数・運用リソースから、優先したい施策を考える
ここからは、「友だち数」と「運用リソース」を軸に、4つのパターンに分けて優先したい施策を見ていきます。
友だち数が増えるにつれて、メッセージ配信による売上やサイト流入へのインパクトが大きくなる一方、配信コストや運用負荷も大きくなります。また、運用にかけられる時間や人員によって、取り組みやすい施策も異なります。
そのため、「友だち数がまだ少ないか、増えてきているか」「運用リソースが限られているか、あるか」をひとつの目安として、自社の状況に合った施策を考えてみましょう。

※友だち数は、施策の優先順位を考えるための目安です。
※ここで紹介する施策は各パターンで優先して検討したい施策の例であり、該当するパターン以外の施策でも、自社の目的や状況に応じて取り入れることができます。
それぞれのパターンについて、具体的な施策と取り組み方を見ていきましょう。
友だち数がまだ少なく、運用リソースが限られている場合に優先したい施策
「これから友だちを増やしていきたいものの、LINE公式アカウントの運用に多くの時間を割けない」という場合は、LINE公式アカウントの基本設定を整えることと、友だちを増やすための導線を整備することから始めましょう。
特に、一度設定すれば継続的に機能する施策を整えておくことで、日々の運用工数を増やさずに、友だち追加やWebサイトへの送客などのアクションにつなげることができます。
既存の顧客接点に友だち追加の導線を設置する
LINE公式アカウントの友だちを増やすために、まず取り組みたいのが、Webサイトや店舗など、すでにある顧客接点を友だち追加につなげることです。一度導線を設置しておけば継続的な友だち追加が期待できるため、運用に多くの時間をかけられない場合にも取り組みやすい施策です。
Webサイトであれば、商品詳細ページ、購入完了ページ、会員登録完了ページ、マイページなど、ユーザーが訪れるさまざまな場所に友だち追加の導線設置を検討しましょう。
店舗であれば、店頭POPやレジ周辺、レシート、商品パッケージなども友だち追加を促せる接点です。
ポイントは、単に「LINE公式アカウントを友だち追加してください」と案内するのではなく、その場所やタイミングに合った友だち追加のメリットを伝えることです。
たとえば商品詳細ページなら「最新の入荷情報をLINEで受け取る」、店舗なら「次回使えるクーポンプレゼント」といった訴求が考えられます。
また、ECサイトの購入完了後に表示されるサンクスページも有効な接点です。すでに商品を購入し、ブランドとの関係性があるユーザーに友だち追加を促すことで、購入後もLINEでつながり、再購入や継続的なコミュニケーションにつなげることができます。
このほかにも、友だちを増やす方法はさまざまです。それぞれどのようなユーザーとの接点に向いているのかも含めて、「LINE公式アカウントの友だちを増やす方法9選」で詳しく紹介しています。
あいさつメッセージで、友だち追加直後のコミュニケーションを工夫する
あいさつメッセージは、友だち追加したユーザーが最初に目にするメッセージです。アカウント開設時に作成したまま、一度も見直していないという方も多いのではないでしょうか。
友だち追加直後は、ユーザーの関心が比較的高いタイミングです。このアカウントで受け取れる情報や友だちでいるメリットを伝えることで、今後のメッセージへの期待を高め、継続的な接点につなげることができます。
また、友だち追加クーポンを案内して初回購入・利用を促したり、商品ページや会員登録ページなどへの導線を設けて次のアクションにつなげたりすることも可能です。
一度設定しておけば、新しく友だちになったユーザーに自動で送信されるため、日々の運用工数を増やさずに、友だち追加直後のコミュニケーションを充実させられるのもメリットです。

詳しい設定方法や活用のポイントは以下の記事で解説しています。
リッチメニューで、サイトへの誘導やユーザーのアクションにつなげる
LINE公式アカウントのトーク画面下部に表示されるリッチメニューも、一度設定すれば継続的に活用できるため、運用リソースが限られている場合でも優先して整えておきたい施策です。
リッチメニューには、商品ページや会員ページ、クーポン、店舗情報など、ユーザーがよく利用するコンテンツへの導線を設置し、Webサイトやサービスへの入口として活用します。
実際に、LINE経由の売上の約7割がリッチメニュー経由(※)というケースもあるほど、リッチメニューはユーザーの行動を促すうえで重要な接点です。

設計する際は、企業側が見せたい情報を並べるだけでなく、「ユーザーがLINEを開いたときに何をしたいか」「どんな行動につなげたいか」を考えることがポイントです。
たとえばECであれば「商品を探す」「会員ページを開く」「クーポンを利用する」、店舗であれば「店舗を探す」「予約する」など、利用頻度の高いアクションを優先して配置するとよいでしょう。
まずは、こうした基本的なリッチメニューを整えるだけでも、日々のメッセージ配信に頼らず、Webサイトへの送客や購入・予約などのアクションにつなげる常設の導線をつくることができます。
※友だち追加経路のうち約65%がLINEログイン経由(2023年6月実績)で、LINE経由売上の7割をリッチメニューが占める|富澤商店
友だち数がまだ少なく、運用に時間をかけられる場合に優先したい施策
基本的な運用の土台を整えたうえで、LINE公式アカウントの運用に時間をかけられる場合は、配信内容や見せ方を試しながら改善していきましょう。
配信して終わりにするのではなく、開封率やクリック率などの反応を確認し、次の配信や施策に活かしていくことがポイントです。
配信内容やメッセージの見せ方を変えて、反応を比較する
運用に時間をかけられる場合は、同じようなメッセージを配信し続けるのではなく、配信する内容や見せ方を変えながら、ユーザーの反応を比較してみましょう。
たとえば、セールや新商品の案内だけでなく、商品の選び方や使い方、ランキング、スタッフのおすすめなど、ユーザーにとって役立つ情報を織り交ぜる方法があります。
また、LINE公式アカウントでは、テキストだけでなく、画像を大きく表示できるリッチメッセージや、複数の商品・情報を横並びで紹介できるカードタイプメッセージ、動画を活用したリッチビデオメッセージなど、さまざまな形式で配信できます。
例えばマドラス様では、リッチメニューの「シューズランキング」をタップしたユーザーに、カードタイプメッセージで性別を選択してもらい、それぞれのランキングページへ誘導しています。伝えたい情報を一度に表示するのではなく、ユーザー自身に興味のある情報を選んでもらうことで、目的のコンテンツへスムーズにつなげています。

このように、同じ内容を届ける場合でも、テキストや画像だけで伝えるのか、カードタイプメッセージなどを使ってユーザーが選択できる形にするのかによって、見せ方や導線を工夫できます。
反応のよかった配信を次の企画に活かしながら、自社に合った配信の型をつくっていきましょう。
オーディエンスを活用して、ユーザーの反応や行動に応じて配信する
LINE公式アカウントでは、ユーザーの反応や行動などをもとに「オーディエンス」を作成し、配信対象を絞り込むことができます。
たとえば、
- 過去のメッセージを開封・クリックしたユーザー
- リッチメニューを表示・クリックしたユーザー
- 特定の経路から友だち追加したユーザー
- 特定のチャットタグが付いているユーザー
などを対象にオーディエンスを作成できます。
たとえば、「セール開始」の告知メッセージを開封したユーザーに絞って、セール終了前に再度メッセージを送るといった活用が可能です。
ソーシャルPLUSのLINE公式アカウントで、過去のメッセージを開封したユーザーを対象に配信したところ、全配信時と比較して開封率が25%向上しました。
すべての友だちに同じメッセージを送るだけでなく、ユーザーの反応や行動に応じて配信対象を変えながら、どのような配信が効果的か試してみましょう。
具体的な設定方法は以下の記事で解説しています。
友だち数が増え、運用リソースが限られている場合に優先したい施策
友だち数が増えてくると、メッセージ配信による売上やサイト流入へのインパクトが大きくなる一方で、配信対象の設定やメッセージ作成など、日々の運用にかかる負荷も増えていきます。
運用にかけられる時間が限られている場合は、LINE公式アカウントの標準機能に加えて、LINEマーケティングツールを活用し、運用の効率化・自動化や施策の高度化を進めることも検討してみましょう。
たとえば、ユーザーの行動やタイミングに応じたメッセージを自動配信する、さまざまな条件を組み合わせてセグメント配信を行う、ユーザーに合わせてリッチメニューを切り替えるといった活用ができます。
こうした施策には、LINE公式アカウントの標準機能だけで取り組めるものに加え、Message ManagerのようなLINEマーケティングツールを活用することで実現できるものもあります。
セグメント配信で、ユーザーに合わせた情報を届ける
友だち数が増えてきたら、すべての友だちに同じメッセージを送るだけでなく、ユーザーの興味関心や状況に応じて配信対象や内容を変えることも検討してみましょう。
Message ManagerのようなLINEマーケティングツールを活用すると、友だち追加の時期や友だちの状態、タグなど、さまざまな条件を組み合わせてセグメントを作成し、配信対象を絞ることができます。
たとえば、アンケートの回答内容や友だち追加経路に応じてタグを付与することで、
- 好きな商品カテゴリやブランドに合わせて情報を届ける
- 店舗やイベント、Webサイトなど、友だち追加した経路に応じて情報を届ける
といった配信が可能です。
標準機能だけでは難しい、より細かな条件でセグメントを作成することで、ユーザーに合わせた配信へと広げることができます。
カゴ落ち配信などユーザーの行動やタイミングに応じたメッセージを自動配信する
LINE公式アカウントでは、あらかじめ設定した条件やタイミングに応じてメッセージを自動配信することができます。
たとえば、LINE公式アカウントの標準機能であるステップ配信を使えば、友だち追加から一定期間が経過したユーザーに、あらかじめ用意したメッセージを順番に届けることができます。友だち追加直後にサービスの特徴を紹介し、数日後におすすめの商品やコンテンツを案内するといった活用が可能です。
また、Message Managerでは、友だち追加だけでなく、アンケートへの回答などのユーザー行動をきっかけに、その後のメッセージを段階的に自動配信することもできます。 たとえば、アンケート回答後にクーポンを送り、数日後にリマインド、その後におすすめの商品を案内するといった一連のコミュニケーションをあらかじめ設定できます。
さらに、カゴ落ち配信や再入荷通知、商品閲覧後のリマインドなど、ユーザーの行動を起点にしたメッセージも自動化できます。 あらかじめ条件やメッセージを設定しておけば、対象となるユーザーを毎回抽出したり、都度メッセージを作成・配信したりする必要がありません。

ユーザーの行動や状況に合ったタイミングでメッセージを届けられるため、運用工数を抑えながら、購入などのアクションにつなげる接点を継続的につくることができます。
ユーザーに合わせてリッチメニューを自動で切り替える
Message Managerでは、ユーザーの興味関心や状態などに応じて、表示するリッチメニューを自動で切り替えることもできます。
たとえば、アンケートで回答した興味のあるブランドに応じて異なるリッチメニューを表示するといった活用です。
F・O・インターナショナル様では、LINE公式アカウントの運用を他業務と兼務するなかで、友だち追加後のアンケートで「お気に入りブランド」を回答してもらい、回答内容に応じてブランド別のリッチメニューを自動で表示しています。
あらかじめアンケートとリッチメニューの切り替え条件を設定しておくことで、ユーザーごとに手作業で対応することなく、それぞれの興味関心に合わせた導線を提示できます。
このように、運用に多くの時間をかけられない場合でも、一度仕組みを整えて自動で回る施策を取り入れることで、日々の運用工数を抑えながらユーザーに合わせたコミュニケーションを行うことができます。

友だち数が増え、運用に時間をかけられる場合に優先したい施策
友だち数が増え、LINE公式アカウントの運用に時間をかけられる場合は、LINE上でのユーザーの反応だけでなく、自社が保有する顧客・購買データも活用しながら、ユーザーに合わせたコミュニケーションを設計することも検討してみましょう。
LINEのユーザーと自社の会員IDを紐づける「ID連携」を行うことで、購入履歴や会員情報など、自社が保有するデータをLINE施策に活用できるようになります。
たとえば、購入した商品に応じて関連商品を案内する、初回購入から一定期間が経過したユーザーに2回目の購入を促す、誕生月にクーポンを届けるなど、ユーザーの状態に合わせてメッセージを配信します。
友だち数が増えるほど、すべてのユーザーに同じ情報を届けるのではなく、ユーザーとの関係性やこれまでの行動に合わせて、必要な情報を届け分けることが重要になります。
顧客・購買データを活用して、ユーザーに合わせたメッセージを届ける
ID連携によってLINEのユーザーと自社の会員情報を紐づけると、購入履歴や会員情報などをもとに配信対象を絞り、それぞれに合わせたメッセージを届けることができます。
たとえば、
- 特定の商品を購入したユーザーに関連商品や新商品の情報を届ける
- 初回購入から一定期間が経過したユーザーに2回目の購入を促す
- 誕生月のユーザーにバースデークーポンを届ける
- 一定期間購入していないユーザーに再購入を促す
Francfranc様では、ECサイトの顧客・購買データとLINEのユーザーを紐づけ、過去の購入商品や閲覧商品、誕生日などの情報を活用し、2回目購入の促進やカゴ落ち商品のリマインド、バースデークーポン、閲覧商品のリマインドなど、ユーザーに合わせたメッセージを配信しています。
こうした顧客データを活用したセグメント配信では、一斉配信と比較してCVRが数倍になるケースもあります。
購入回数や購入商品、会員ランク、最終購入日などによって、ユーザーにとって必要な情報や適切なタイミングは異なります。重要なのは配信回数を増やすことではなく、「誰に・何を・いつ届けるか」をユーザーの状況に合わせて設計することです。
配信後の開封率やクリック率、コンバージョンなどを確認しながら改善を重ねることで、購入促進だけでなく、継続利用やLTV向上につなげていきます。
LINEログインで、友だち追加・ID連携を継続的に促す
前章で紹介したように、自社の顧客・購買データをLINE施策に活用するには、LINEのユーザーと自社の会員IDを紐づける「ID連携」が必要です。
そこで重要になるのが、ID連携済みのユーザーを継続的に増やす仕組みです。その方法のひとつとして、LINEログインがあります。
LINEログインは、ユーザーがLINEアカウントを利用してWebサイトやサービスにログインできる仕組みです。会員登録のフローにLINEログインを組み込むことで、会員登録とあわせて、LINE公式アカウントの友だち追加・ID連携までを一連の流れで促すことができます。
キャンペーンなどで一時的に友だち追加やID連携を促すだけでなく、ユーザーが会員登録するタイミングを活用して、継続的にLINE上の接点を増やしていけるのがメリットです。
そのため、友だち数やリソースに関わらず、早い段階から会員登録などの既存導線に組み込んでおくことで、友だち数の増加とともにID連携済みのユーザーも増やし、その後の顧客データを活用したLINE施策につなげやすくなります。

レンズダイレクト様では、LINEログインの導入前後で、月間の新規友だち追加数が約3.5倍に増加。新規友だち追加のうち70%がLINEログイン経由となっており、ID連携率も75%まで伸びています。Webサイトでの会員登録フローの中でLINEログインを利用してもらうことで、継続的に友だち追加・ID連携を促す仕組みをつくっています。
まとめ|自社の状況に合わせて、優先する施策を見直そう
LINE公式アカウントで取り組める施策は多岐にわたりますが、すべてに一度に取り組む必要はありません。友だち数や運用体制、LINE活用の目的に合わせて優先順位をつけ、自社に合った施策から取り組んでいきましょう。
また、施策を実施したら、成果を確認しながら改善を重ねることも大切です。LINE公式アカウントのKPIの考え方や、運用フェーズごとに見るべき指標については、以下の記事で詳しく紹介しています。
LINE活用についてはソーシャルPLUSにお問い合わせください
ソーシャルPLUSでは、LINEログイン・ID連携を支援する「ソーシャルPLUS」、LINEマーケティングツール「Message Manager」、LINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」を提供しています。LINE公式アカウントの運用から顧客データを活用したCRM施策まで、各社の状況に合わせたLINE活用を支援しています。
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