2024年10月17日のShopifyのアップデートにより、ワークフローの自動化アプリ「Shopify Flow」に新しいトリガー「Metaobject entry created」が追加されました。
▼Shopify Changelog
https://changelog.shopify.com/posts/flow-trigger-workflows-when-metaobject-entries-are-created
メタオブジェクト系のトリガーは今回のものが初めてなので、待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか!
本記事では、この新しいメタオブジェクトのトリガーを使って、LINE配信を自動化する方法を解説していきます。
▼メタオブジェクトとは?Shopify公式ヘルプページはこちら
https://help.shopify.com/ja/manual/custom-data/metaobjects
「Metaobject entry created」トリガーの概要
2024年10月17日のリリースでは、下記のトリガーが新しく追加されています。
「Metaobject entry created(メタオブジェクトエントリーが作成されたとき)」https://help.shopify.com/ja/manual/shopify-flow/reference/triggers/metaobject-entry-created
トリガーの活用例
本記事では「Metaobject entry created(メタオブジェクトエントリーが作成されたとき)トリガーの具体的な活用例として、Changelog内でも紹介されている、Shopify Forms送信をトリガーにワークフローを起動する例を解説します。
具体的には、「Shopify Formsを使用して、顧客がメールアドレスや誕生日情報の入力フォームを送信した際(メタオブジェクトエントリーが作成された際)に、メッセージをLINEで配信する」というワークフロー例を解説していきます。
*Shopify Formsを利用してLINE配信するには、あらかじめShopify上で会員登録していただく必要があります。またこの時の「お客様アカウント」設定に関しては、「新規」ではなく「従来」を選択していることが条件となります。
Shopify Formsの設定
Shopify Formsは、Shopifyの公式アプリです。リード獲得用フォームを簡単に追加でき、新規のメール登録者や卸売顧客など、潜在顧客の獲得につながるような情報を収集できる入力フォームです。月額無料で利用できるのも嬉しいですね。
▼Shopify Formsで作成できる入力フォームのイメージ
それでは早速ストアに「Shopify Forms」をインストールしていきましょう。
▼「Shopify Forms」 アプリストア
https://apps.shopify.com/shopify-forms?locale=ja
Formsアプリの管理画面を開いたら、「フォームを作成する」ボタンをクリックしてフォームの作成画面に進みます。
取得したい情報の項目を設定して、入力フォームを作成していきます。
今回は例として、「姓、名、生年月日、メールアドレス」を取得するフォームを作成しました。
フォーム名は「【Shopify Forms】姓名、Email、誕生日取得」にしておきます。※ここで命名したフォーム名を、後ほどShopify Flowでワークフローを設定する際に選択します。
Shopify Formsのフォームが完成しました!次はShopify Flowでワークフローの設定をしていきましょう。
Shopify Flowで作成するワークフローの完成図
今回作成するワークフロー「Shopify Formsを使用して、顧客がメールアドレスや誕生日情報の入力フォームを送信した際(メタオブジェクトエントリーが作成された際)に、メッセージをLINEで配信する」の完成イメージは下記の通りです。
それぞれの手順について、ひとつずつ解説していきます。
手順1:トリガーの選択
今回は「メタオブジェクトエントリーが作成されたとき」をトリガーにするため、「Metaobject entry created」を選択し、その後、先ほどShopify Formsで作成した入力フォーム名「【Shopify Forms】姓名、Email、誕生日取得」を選択します。
手順2:条件の設定
Shopify Formsから作られたメタオブジェクトエントリーの場合、フォームに入力したメールアドレスから「formSubmittedBy」で顧客情報を参照してくれているので、このid指定で顧客がLINE連携者かどうか判定します。
※CRM PLUS on LINEを経由してLINEのID連携を行った顧客には、「line」という顧客タグが自動付与されています。
手順3:アクションの設定
送りたいLINEのメッセージタイプを、FlexメッセージもしくはTextメッセージから選択します。今回の例ではTextメッセージを選択しています。
- 顧客ID:{{metaobject.formSubmittedBy.id}}
- メッセージ本文:テキスト文などお好みで作成してください。
Formsで入力された内容を反映させるには変数で書いてください。
例)氏名:{{metaobject.lastName}} 様
今回はTextメッセージを使用していますが、Flexメッセージを使うと画像の挿入など柔軟なデザインカスタマイズが可能です。Flexメッセージのサンプルは、弊社にて更新中のテンプレートギャラリーページをご覧ください。
その他の活用アイデア
Shopify Formsを使用せずに、手動でメタオブジェクトエントリーを作成してLINE配信する
本記事ではShopify Formsを併用したメタオブジェクトトリガーの活用方法をご紹介しましたが、Formsを使用せずに、メタオブジェクトを定義してエントリーを手動で追加する方法でもトリガーを発火させられます。こちらの方法もぜひ試してみてください。
LINEで誕生日の当日にお祝いメッセージを配信する
Formsを経由して送信された顧客データは顧客メタフィールドにも格納されますので、先日リリースされた「Customer joined segment」トリガーを利用することで、「誕生日の当日にLINEメッセージを送ってお祝いする」など別ワークフローでもLINE配信に活用していただけます。
Eメール(Shopifyメール)で誕生日の当日にお祝いメッセージを配信する
メールで誕生日の当日にお祝いメッセージを送りたい場合には、「Shopify メール」アプリを使用するとテンプレートが用意されていますのでこちらも便利です!
まとめ
今回は「Metaobject entry created(メタオブジェクトエントリーが作成されたとき)」トリガーについて解説しました。併用したShopify Formsを使うと自動でエントリーが作成されるのもとても便利ですね。これからも新トリガーの追加が楽しみです。
メタオブジェクトは活用できる場面が幅広いので、ぜひこの機会にご利用ください。