
2026年10月1日、LINE公式アカウントの追加メッセージ料金が改定されます。
スタンダードプランの追加メッセージ料金が変更となるため、「この機会に配信数を見直したほうがよいのでは?」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、配信数を減らすこと自体が目的になってしまうと、ユーザーとの接点が少なくなり、結果として売上やお客様の反響に影響する可能性もあります。
重要なのは、配信コストだけで判断するのではなく、費用対効果の観点で配信を最適化することです。
本記事では、LINE配信の費用対効果を高める考え方と、すぐに取り組める配信アイデアを事例とあわせて紹介します。
LINE公式アカウントの料金改定(2026年10月予定)で何が変わるのか
今回の改定対象は、スタンダードプランの追加メッセージ料金です。
改定後は、
- 月間20万通までは1通あたり3円
- 20万通を超えた分は1通あたり2.5円(税別)
というシンプルな2段階の料金体系になります。
これまでのように配信量に応じて単価が下がる構造ではなくなるため、配信量の多いアカウントほど、料金改定の影響を受ける可能性があります。
そのため、これまで以上に配信対象や配信内容を見直し、配信効率を高めることが重要になります。

費用対効果向上につながるLINE配信のアイデア
友だち全員に同じメッセージを送るのではなく、ユーザーの関心・購買意欲・行動履歴に応じて、適切なユーザーに適切な内容を出し分けることで、配信コストを抑えつつ成果につながるLINE配信が可能になります。
ここでは、「配信対象を見直す」「ユーザーの行動に応じて配信する」「顧客データを活用する」の3つの視点から、配信効率の改善に役立つLINE配信のアイデアを紹介します。
配信対象を見直す
アクティブな友だちに絞って配信する
期待できる効果
- 配信コストの最適化
- 開封率・クリック率向上
- エンゲージメント向上
まずは手軽に取り組みやすい施策として、LINE公式アカウントのオーディエンスを活用する方法をご紹介します。
オーディエンスとは、条件に応じてユーザーを絞り込み、配信先の指定に利用できるLINE Official Account Managerの機能です。
たとえば、リッチメニューが表示されたユーザーを対象とした「リッチメニューインプレッションオーディエンス」を活用すれば、LINE公式アカウントのトーク画面を開いた友だちに絞って配信できます。
一見すると、「なぜリッチメニューの表示有無でユーザーを絞り込むのだろう?」と思われるかもしれません。リッチメニューはトーク画面を開いた際に表示されるため、リッチメニューが表示されたユーザーは、対象期間においてLINE公式アカウントを訪問した比較的アクティブなユーザーと考えられるためです。
また、過去に配信したメッセージを表示したユーザーを対象としたオーディエンス「インプレッションリターゲティング」、メッセージ内のリンクをクリックしたユーザーを対象とした「クリックリターゲティング」を活用することで、LINE公式アカウントや配信内容に興味・関心を示したユーザーに絞ってメッセージを配信できます。
例えば、セール開始のお知らせを見た友だちにだけセール終了前のリマインドを配信したり、新商品のお知らせのリンクをクリックした友だちにだけ後日人気ランキングを配信したりと、ユーザーが興味を示したテーマに沿ったコミュニケーションが可能です。
このように、過去の配信に反応したユーザーを対象にすることで、興味・関心に応じたコミュニケーションを行いやすくなり、開封率やクリック率、コンバージョン率の向上が期待できます。
友だち追加のきっかけに応じて出し分ける
期待できる効果
- 認知・興味喚起
- 購買・来店促進
- リピート・継続促進
友だち追加のきっかけによって、ユーザーの興味や期待している内容は異なります。例えば、次のようなケースでは、知りたい情報や温度感が変わってきます。
- 店舗で友だち追加したユーザー
- あるキャンペーンで友だち追加したユーザー
- 会員登録時に友だち追加したユーザー
店舗で友だち追加したユーザーには利用した店舗限定のクーポンやイベント情報の案内を、オンラインストアでの会員登録時に友だち追加したユーザーには次回利用できるクーポンや会員特典、新商品の案内を案内するなど、友だち追加のきっかけに応じて配信内容を変えることで成果向上が期待できます。
こうした配信は、LINE公式アカウントの友だち追加経路機能を活用することで実現できます。
また、ソーシャルPLUSのLINEマーケティングツール「Message Manager」では、友だち追加経路ごとにタグを付与できるため、タグを活用したセグメント配信、リッチメニューの出し分けなども行えます。
ユーザーの行動に応じて配信する
カゴ落ち配信・閲覧商品リマインド配信
期待できる効果
- CV向上
- 売上向上
- 機会損失の防止
商品に興味を持ちながら購入に至らなかったユーザーへ、自動でフォローする施策です。
具体的には、「カートに商品を入れたまま離脱したユーザー」や「商品詳細ページを閲覧したユーザー」へのリマインド配信です。

購入意欲の高いユーザーに絞ってアプローチできるため、一斉配信と比べて少ない配信数でも成果につながりやすい施策です。
以下の記事では、カゴ落ち配信を実現する方法を紹介しています。
LINE公式アカウントの標準機能でも実現可能ですが、サイト行動データの取得や配信設定に一定の工数がかかります。
ソーシャルPLUSでは、「カートリマインド配信」「閲覧商品リマインド配信」機能を提供しています。サイトへの計測タグ設置と配信設定のみでカゴ落ち・閲覧落ちユーザーへのリマインド施策を開始できます。
一度設定すれば、ユーザー行動をトリガーに自動でメッセージが配信されるため、継続的な運用負荷を抑えながら施策を実施できます。
顧客データを活用する
さらに配信精度を高めたい場合は、顧客データの活用が有効です。
LINE公式アカウント上の行動データに加え、アンケートや診断コンテンツ、ID連携によって取得したデータを活用することで、より細かなセグメント配信が可能になります。
アンケートや診断コンテンツ
期待できる効果
- 興味・関心に応じた配信
- エンゲージメント向上
- 商品理解の促進
- 購入促進
LINE上で実施するアンケートや診断コンテンツを活用することで、ユーザーの興味関心やニーズを把握できます。
アンケートで取得した回答内容に応じて配信内容を出し分けることで、ユーザーのニーズや興味関心にあわせたコミュニケーションが可能になります。
また、診断コンテンツによる診断結果に応じておすすめの商品やサービスを案内したり、その後の配信内容を出し分けたりすることで、購入促進にもつなげられます。

アンケートや診断コンテンツを活用したLINE施策については、ソーシャルPLUSが提供する診断コンテンツ や アンケート の機能ページをご覧ください。
ID連携による顧客データ活用
期待できる効果
- LTV向上
- リピート促進
- ロイヤル顧客育成
自社の会員データベースとLINEのユーザーIDを紐づける「ID連携」を行うことで、LINEの友だちがどの会員かが紐づき、LINE CRMが可能になります。
購買履歴や会員ランクなどの顧客データを活用して、ユーザーの具体的なニーズや購買行動に即した配信ができるため、より成果に繋がりやすくなります。

LINE公式アカウントの標準機能では難しい、購買履歴や会員ランクを起点にした絞り込みも、ID連携があれば実現できます。
- 商品を購入したことがあるユーザーだけに配信する
- 最終購入日から一定期間が経過したユーザーに配信する
- 会員ランクに応じて配信内容を変える
ソーシャルPLUSでは、ID連携を起点に、顧客データを活用したセグメント配信やLINE CRMを支援しています。詳しくはサービスサイトをご覧ください。
LINEのID連携で配信効率を高めた事例
ここからは、LINEのID連携を活用して配信を最適化し、成果向上につなげた事例をいくつかご紹介します。
ヒラキ: 配信ボリューム25分の1、売上は維持
靴を中心とした通信販売を展開するヒラキ株式会社は、LINEログインとID連携を導入したことで、ID連携率が80%まで向上しました。
その結果、LINEでの一斉配信を止め、メルマガでは成約できない顧客に絞ったセグメント配信に切り替えることができ、配信ボリュームを25分の1に削減しながら、売上を維持しています。
配信を絞っても成果が落ちなかった背景には、リッチメニュー経由の受注がLINE経由全体の約5割を占めるなど、配信以外の接点でもLINEが「商品を買う入口」として機能していたことも大きいと考えられます。
ナースリー: ID連携率61%で「少ない配信数・高い成果」を実現
看護師・医療従事者向けの通信販売「ナースリー」を運営する株式会社ナースステージは、「ECサイトで初回購入していただいたお客様と継続的な接点を持ちたい」「少ない通数で、より効果的なLINEメッセージ配信を実現したい」という目的で、LINEログインを導入しました。新規会員登録フローの中で自然にID連携を促進した結果、ID連携率は61%を達成。購買履歴や誕生月ごとのセグメント配信が可能になり、LINE経由の受注金額は約3倍に増加しました。
女の転職type: 行動ベース配信でLINE経由の応募数2年で7倍
正社員で長く働きたい女性のための転職サイト「女の転職type」(株式会社キャリアデザインセンター)では、LINEログインによるID連携と、閲覧求人や応募状況に応じた自動配信を実施しています。
閲覧求人に応じたレコメンド配信や応募フォームの離脱者へのリマインド配信など、ユーザーの行動データを起点にした自動メッセージ配信を実施。ユーザーの行動に反応して自動でメッセージが届く仕組みのため、担当者の工数をかけずに効果的なコミュニケーションが実現できます。
また、友だち追加から間もないユーザーへの人気求人ランキング配信では、開封率60%前後を維持しています。また、LINE経由の応募数は2年で7倍に伸長しました。
まとめ
配信対象やタイミング、活用するデータを見直すことで、配信数を増やさなくても成果を高められる可能性があります。
まずは取り組みやすい施策から始めて、少しずつ配信の精度を上げていくことが、料金改定への現実的な対応策になるはずです。
ソーシャルPLUSでは、ID連携を起点としたセグメント配信やLINE CRMの支援を行っています。LINE活用の見直しや費用対効果の改善についてお気軽にご相談ください。











