配送予定日時のLINE通知をShopifyアプリ「配送日時指定 .amp × CRM PLUS on LINE」で実現する方法

「メールでは見落としが発生してしまう」などの理由で、「配送日時や配送情報をLINEで通知したい」というご相談をよくいただきます。本記事で紹介する方法では、LINE公式アカウントで配信したメッセージから「ログインなしで」詳細な配送情報を確認できます。

LINEで通知が届くことで見落としを防止しやすくなるのはもちろん、配送日時を見るためにパスワードとメールアドレスを入力してログイン……という工程も省略でき、とても便利です!

本記事では、Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」と「配送日時指定.amp」を組み合わせて、LINEのID連携ユーザーに向けて配送日時通知を送る方法を、具体的にご紹介します。

※友だち以外のユーザーにも配送通知を送りたい場合は「LINE通知メッセージ」の活用もおすすめです。併せてチェックしてみてください!

LINE通知メッセージについてはこちら

利用するアプリ

今回は、弊社としても実績の多い下記のアプリ構成でご紹介します!

配送日時・配達方法の指定「配送日時指定 .amp」

「配送日時指定 .amp」は、希望する配送日時や配達方法を、ストアを利用しているユーザー側で指定することができるようになるShopifyアプリです。配送伝票や追跡番号アップロードなど配送に関する便利な機能も提供されています。

ワークフローの自動化「Shopify Flow」

「Shopify Flow」は、ワークフローの自動化ができる無料のShopifyアプリです。Shopify内の会員登録・購入・発送などのイベントやShopifyアプリ側のイベントをトリガー(発動条件)にして、タグ付与・削除やメタフィールドへのデータ追加などのShopify上のアクションや、Shopifyアプリ側でのアクションをノーコードで実現できます。

Shopify – LINE連携「CRM PLUS on LINE」

「CRM PLUS on LINE」は、LINE公式アカウントだけでは実現しづらい、Shopifyの顧客・購買データと連携した配信を可能にするShopifyアプリです。ワークフロー自動化アプリ「Shopify Flow」にも対応しています。

各アプリの初期設定

下準備として、各アプリの初期設定を進めていきます。

CRM PLUS on LINEの設定

Shopifyアプリストアから「CRM PLUS on LINE」のアプリをインストールし、初期設定を完了させます。初期設定についてサポートも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」設定マニュアルはこちら

配送日時指定 .ampの設定

Shopifyアプリストアから「配送日時指定 .amp」のアプリをインストールします。インストールから14日間は無料でご利用可能です。

インストール後のガイドラインに導入手順が案内されています。手順通りに初期設定を進めていきましょう。

テーマにスクリプトを埋め込む

配送日時指定 .ampアプリではカートページに配送時間の入力フォームを表示し、ユーザーの希望の配信日時を取得することができます。カートページにフォームを設定するために、テーマへブロックを追加していきます。

アプリ内「導入手順」より設定したいテーマを指定し、アプリでテーマを拡張をクリックします。

amp 設定画面:「アプリでテーマを拡張」をクリック
配送日時指定 .amp 設定画面:「アプリでテーマを拡張」ボタンをクリック

テーマのカスタマイズ画面からカートページ内で「ブロックを追加」を選択し、「配送日時指定 .ampアプリ」のブロックを追加します。

ブロックを追加すると、カートページに配送希望日などの項目が表示され、ブロックを移動させることで表示位置を調整できます。

「配送日時指定 .ampアプリ」のブロックを追加
テーマのカスタマイズ画面:「配送日時指定 .ampアプリ」のブロックを追加
表示位置の調整
テーマのカスタマイズ画面:表示位置を調整
表示される選択肢のイメージ
実際に表示される選択肢のイメージ

表示できる項目は「お届け希望日時」「お届け希望日」「置き配の設定」の3つです。
表示項目のテキストは「モジュールの詳細設定」からカスタマイズ可能です。

「モジュールの詳細設定」で表示のカスタマイズが可能
配送日時指定 .amp 設定画面:モジュールの詳細設定から表示ラベルの変更が可能

配送設定

配送希望日として指定可能な日時・曜日を設定したり、配送業者ごとに配送希望日時を調整したりできます。「ユーザーが希望した時間帯が、実は配送指定できない時間帯だった…」なんてことにならないよう、ユーザーが選択できる項目をあらかじめ指定する必要があります。

配送日時指定 .amp:配送設定画面
配送日時指定 .amp :配送設定画面

注文情報メタフィールドの設定

注文メタフィールドの配送日時追加を有効にすると、注文メタフィールドにユーザーが入力した「お届け希望日時」「お届け希望日」「置き配の指定」の値が格納されるようになります。

なお、カートページを経由せずに「今すぐ購入」から商品を購入した場合には、配送時間帯の項目を入力せずに決済することができますが、その場合、メタフィールドの値は全て「指定なし」となります。

「注文メタフィールドの配送日時追加を有効にする」をONにして「設定を適用」
配送日時指定 .amp 注文情報設定画面:注文情報設定より「注文メタフィールドの配送日時追加を有効にする」をONに切り替え、設定を適用する

配送通知LINEを送るために必要な基本設定は以上です。

次章から、Shopify Flowを使って配信ワークフローの設定を行っていきます!

Shopify Flowで配送日時をLINEで送るワークフローを作成

メッセージを配信するためのワークフローを作成していきます。

まずはテストユーザーへの配信設定(顧客タグ『test』などが付与されたユーザーのみにメッセージを配信するように設定)でワークフローを稼働するのがおすすめです。本記事でこれから紹介するワークフローも、テストを行う前提で作成しています。

完成イメージ

細かな設定手順を解説する前に、Shopify Flowのワークフローと配信されるLINEメッセージの完成イメージをご紹介します。

ID連携済みユーザーに配送日時をLINEで送るワークフロー
ワークフロー完成イメージ:注文作成をトリガーに、ID連携済みのユーザーへLINEで配送日時を通知する
商品発送連絡の配信イメージ
LINEで配信されるメッセージのイメージ

手順1:トリガーの設定

今回はOrder created(注文作成)のトリガーを利用します。このトリガーを利用すると、商品を購入したタイミングでワークフローが発火します。

Shopify Flowのトリガー:Order Created
Shopify Flowのトリガー:Order Created
「Order created」をクリック
Shopify Flowのトリガー「Order created」を選択

トリガーの選択画面から「Order created」をクリックしてください。

手順2:条件分岐の設定

CRM PLUS on LINEの機能を介してLINEのID連携が完了したユーザーには、顧客タグ「line」が自動で付与されています。今回はそのタグを利用し、顧客タグに「line」が付与されたユーザー(=ID連携済みのユーザー)のみにアクションが実行されるよう、条件分岐を設定していきます。

Shopify Flowの条件:Tagsの指定
Shopify Flowの条件:Tagsの指定

条件の設定画面内「基準を追加」から、Order > customer > tags で条件を指定し、Tags_item欄に「line」と入力します。

Tags_item欄に「line」と入力
Shopify Flowの条件:Tags_item欄に「line」と入力

※上記画像内ではテスト配信用に「test」タグも条件に追加しています。この「test」タグは、動作テスト完了後には条件から削除します。

手順3:アクション(LINEでFlexメッセージを送る)の設定 

最後にShopify Flowのアクションを設定します。

Shopify Flowのアクション:LINEでFlexメッセージを送る
Shopify Flowのアクション:LINEでFlexメッセージを送る

CRM PLUS on LINEのアクション「LINEでFlexメッセージを送る」を選択してください。

「LINEでFlexメッセージを送る」を選択
Shopify Flowのアクション「LINEでFlexメッセージを送る」を選択

「LINEでFlexメッセージを送る」のアクション内では、以下の項目の入力が必要です。

■顧客ID
どのユーザーにメッセージを送信するのかを指定する項目です。今回は購入者を対象に送信するので、{{order.customer.id}} を指定します。

■代替テキスト
端末の通知やトーク画面に表示されるタイトル、もしくはFlex Messageを使用できない環境で表示されるメッセージです。どんなメッセージが送信されたか分かるように、テキストを入力しましょう。

※FlexMessageの対応バージョンについてはこちらをご確認ください。
引用:https://developers.line.biz/ja/reference/messaging-api/#flex-message

トークルームでの「代替テキスト」表示イメージ
トークルームでの「代替テキスト」表示イメージ

■Flex Messageのコンテナ
Flex Messageのカスタマイズについては、こちらの活用ガイドも合わせてご確認ください。

Shopify Flowのアクション:LINEでFlexメッセージを送る
Shopify Flowのアクション:LINEでFlexメッセージを送る

配送日時指定.amp アプリでは、ユーザーが指定した配送日時を注文のメタフィールドに格納しているため、Shopify Flow内でLiquidの変数として呼び出すことが可能です。配送日時などの変数を入れたメッセージの配信イメージは下記です。

商品発送連絡の配信イメージ
送信されるメッセージのイメージ

上記のメッセージ内で使用している変数の一覧は下記の通りです。変数を設定すると、ユーザーが入力した情報を自動でメッセージに埋め込むことができます。

配送希望日:{% for metafields_item in order.metafields %}{% if metafields_item.namespace == 'cart_delivery_app' %}{% if metafields_item.key == '配送希望日' %}{{ metafields_item.value | replace: '年', '-' | replace: '月', '-' | remove: '日' }}{% endif %}{% endif %}{% endfor %}
配送予定時間:{% for metafields_item in order.metafields %}{% if metafields_item.namespace == 'cart_delivery_app' %}{% if metafields_item.key == '配送時間帯' %}{{ metafields_item.value}}{% endif %}{% endif %}{% endfor %}
置き配指定:{% for metafields_item in order.metafields %}{% if metafields_item.namespace == 'cart_delivery_app' %}{% if metafields_item.key == '置き配の利用' %}{{ metafields_item.value}}{% endif %}{% endif %}{% endfor %}

おわりに

このように配送情報に関するメッセージをLINEで送ることで、LINEからログインなしで手軽に配送予定を確認できるようになります。オンラインストアでお買い物をしたユーザーの顧客体験をより良くできるよう、ぜひ本記事で紹介した方法を試してみてください!

◆友だち以外のユーザーにも配送通知を送りたい場合は「LINE通知メッセージ」の活用もおすすめです

▼LINEで配送通知の事例をまとめました!併せてご一読ください

中川藍衣

株式会社ソーシャルPLUS CSチーム
LINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」のカスタマーサクセスとして、導入時~導入後の活用まで幅広くサポート。前職ではITエンジニアに特化した転職サービスでカスタマーサクセスを担当。

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