
LINE通知メッセージは電話番号を利用して、LINE公式アカウントの友だちでないユーザーに対しても通知を送ることができる便利な施策です。
代表的な例だと佐川急便、日本郵便にて利用されており、ユーザーとして通知を受け取ったことがある方も多いのではないでしょうか。
物流以外でも様々な業界で活用できることから、導入を進められている企業もいらっしゃるかと思います。
今回は通知メッセージを利用するにあたり、個人情報(電話番号)の取り扱いについてプライバシーポリシーや利用規約への追記する必要があるのか、またユーザーに告知を出した方が良いのかなどをまとめます。
友だち以外に配信できるからこそ、安心していただくために
LINE通知メッセージは企業側が保有する電話番号をLINEのシステム側に照会し、LINE公式アカウントとマッチングさせユーザーに通知を送る仕組みとなっています。

通常のLINE公式アカウントからの配信はユーザーが能動的に「友だち追加」を行っていないと配信ができないのに対し、LINE通知メッセージははたとえ、友だち追加をしてなくとも、ユーザーが会員登録やサービス利用を通して、電話番号の登録があれば、メッセージの配信が可能です。
そのため、ユーザーにとっては、見覚えのないLINE公式アカウントから突然メッセージが届くことになり、不安や不審感を感じてしまうことにもなりかねません。
そのため、ユーザーに安心して受け取っていただくために正しく、わかりやすく伝えることが大切です。
ユーザーへの告知をどうするか
ユーザーに安心してLINE通知メッセージを受け取ってもらうためにも以下の対応を行いましょう。
①ユーザーへの事前告知
メールや書面、WebサイトなどでLINE通知メッセージに関する事前告知を行います。
- LINE通知メッセージはどんな時に配信されるのか?
- どのような形で配信されるのか?
- よくある質問 など
②電話番号取得時のユーザー同意の際、LINE通知メッセージで利用される旨を明示
- 利用規約、プライバシーポリシーへの追記
- 例文は下記のUXガイドライン参照

ユーザーへの告知ページ例
佐川急便株式会社
佐川急便では「佐川急便LINE公式アカウント」に関する専用ページを公開しています。
https://www.sagawa-exp.co.jp/line
このページでは、以下のようにLINE公式アカウントの活用について詳しく紹介しています。
- 佐川急便のLINE公式アカウントと友だちになることのメリット
- 無料会員制Webサービス「スマートクラブ」とLINEのID連携をすることのメリット
- LINE通知メッセージについて
実際の配信画面のキャプチャを掲載した説明や、よくある質問を項目ごとに充実させている点などがユーザーに対してわかりやすく伝えるための工夫になっています。


日本郵便株式会社
日本郵便では、お荷物が届く前にお届け予定をお知らせする「eお届け通知(LINEでお知らせ)の紹介ページでLINE通知メッセージについてユーザーへの説明を設けています。https://www.post.japanpost.jp/service/e_assist/notice_line.html
- 通知される条件
- 通知されるメッセージの内容
- SMS認証の流れ
- よくあるご質問
告知ページは安心して通知メッセージをユーザーに受け取ってもらうためのものです。そのためユーザーが気になりそう、心配しそうな内容についてもしっかりと記載されています。
例えばお届け予定メッセージでは、「お届け先名」「ご依頼主名」「送り状番号(全桁)」「品名」など、個人を特定できるような情報は配信しないということなど明記しています。
また、ユーザーにどのようなメッセージが配信されるのか?メッセージを受信した後、そのメッセージからお届け日時の変更を行うにはどうしたらいいのか?をスマホのキャプチャを利用してわかりやすく説明しています。

日本ピザハット株式会社
ピザハットでもLINE通知メッセージに関するページを公開しています。https://www.pizzahut.jp/topic/message/line
このページでは、LINE通知メッセージを利用して「お届け出発通知」「焼き上がり通知」の通知を配信していることを、キャプチャ付きで紹介しています。
- 通知メッセージの説明
- 配信の条件
- 通知の内容
ユーザーとして通知メッセージを受け取った際、そもそもこの通知がどんなものなのかが気になると思います。また身に覚えがない場合はどういった理由で自分に通知がきたのか不安に思うはずです。
そのため、通知メッセージの説明とどういった条件で配信されるのかは必須の項目といえます。
佐川急便、日本郵便と同様にユーザーが実際に受け取るメッセージの画像を利用して説明している点がわかりやすいです。

なお、佐川急便、日本郵便のようにユーザーが商品を購入したECサイトとは別の宅配業社のLINE公式アカウントからLINE通知メッセージが送信されるケースと異なり、ピザハットの場合、サービスの利用と通知の送信元がどちらもピザハットになります。そのためユーザーも違和感なく通知を受け取れている背景もあり説明が比較的シンプルになっています。
まとめ
LINE通知メッセージを利用する際のユーザーへの告知についてまとめました。利用規約に電話番号の取り扱い目的などを記載している場合、LINE通知メッセージでの活用も追記いただいた方がいいかと思います。またより安心してユーザーに通知メッセージを受け取ってもらうにあたっては説明ページを設けた方が親切かと思います。
通知メッセージを導入する際は、ユーザーがどういったところを気にしそうか想像しながら、安心できる告知ページを作ってみてください。